SEO会社の選び方とは、自社の目的やサイト型に合った実績・施策の透明性・契約条件の明確さを確認し、Googleの公式ガイドラインに準拠した業者を見極める一連の判断基準を指します。2026年6月にGoogleが業者選定の公式ガイド「Do you need an SEO?」を大改訂し、悪質業者のFTC通報やAEO/GEO(生成AI最適化)対応、第三者ツールの扱いが新たな選定軸として加わりました。本記事では、業者の提案を「Googleが公式に示した正常範囲」に照らして検証する精度管理(QC)の視点から、失敗しない7つの基準と悪質業者の見分け方を解説します。
この記事でわかること
- 選定の土台は4つ+3つの計7基準: 実績・施策の透明性・契約の明確さ・ガイドライン準拠に、報告体制・AI検索対応・チャネル接続力を加えて見極めます。
- 2026年6月のGoogle公式改訂が判断基準になる: 「1位保証」は公式に詐欺の典型とされ、悪質業者はFTCへ通報できるようになりました。
- 業者の提案は「公式の正常範囲」と照合する: 第三者ツールの指標や独自のAI検索ハックを鵜呑みにせず、Google公式ドキュメントと突き合わせて逸脱を検出するのが安全です。
SEO会社の選び方で押さえるべき7つの基準
SEO会社選びが難しいのは、施策の良し悪しが「順位」という遅効性かつ外部要因の多い指標でしか見えず、発注者と業者の間に強い情報の非対称性が生まれるためです。この非対称性を埋めるには、契約前に確認できる客観的な基準を持つことが欠かせません。当社では以下の7基準を選定の物差しとして用いています。
1つ目は目的・KPIに合ったサービス範囲か。問い合わせ獲得が目的なのに、CVに結びつかないキーワードの順位だけを追う会社は目的と手段がズレています。2つ目は自社と近い業種・サイト型の実績があるか。3つ目は施策内容と報告体制が具体的かで、「何を・なぜ・いつ実施し、どう報告するか」を言語化できるかを見ます。4つ目は費用・契約期間・解約条件が明確か。5つ目はGoogleガイドラインに準拠しているかで、被リンク購入やシャドードメインを勧める会社は除外します。6つ目はAEO/GEO(生成AI検索)対応の説明が公式準拠か、7つ目はSEO以外のチャネル(MEO・PPC・サイト制作等)まで接続して提案できるかです。
良いSEO会社と避けるべきSEO会社を、この7基準で対比すると判断が明確になります。
| 基準 | 良いSEO会社 | 避けるべきSEO会社 |
|---|---|---|
| ①目的・KPI | CVや売上を起点に施策を設計 | 順位だけを成果として提示 |
| ②実績 | 同業種・同サイト型の数値を条件付きで開示 | 実績が抽象的、または非公開 |
| ③施策・報告 | 作業内容と報告頻度を明文化 | 「お任せください」で内容を説明しない |
| ④費用・契約 | 明細・期間・解約条件が明確 | 一式表記、長期縛り・高額違約金 |
| ⑤ガイドライン準拠 | Google公式基準に沿った手法のみ | 被リンク販売・自演リンクを推奨 |
| ⑥AI検索対応 | 公式ドキュメントに沿って説明できる | 独自ツール・ハックを過剰に強調 |
| ⑦チャネル接続 | MEO・PPC・制作まで横断提案 | SEO単体で他チャネルと連携しない |
表のとおり、避けるべき会社には「成果の定義のすり替え」と「説明責任の放棄」という共通点があります。費用の妥当性を判断する前提として、見積りの読み方を押さえておくと交渉がスムーズです。具体的な確認項目は「SEO見積り依頼前に知っておきたい知識」で詳しく解説しています。
Q. SEO会社の選び方で最も重要な基準は何ですか?
A. 自社と近い業種・サイト型での実績、施策内容と報告の具体性、費用・契約条件の明確さ、Googleガイドライン準拠の4点が土台です。「1位保証」など断定的な成果保証をする会社は、この基準を満たしません。
費用面の不安も選定では大きな論点になります。
Q. SEO対策を会社に頼むといくらかかりますか?
A. 月額数万円のスポット型から、コンサル一体型で月額数十万円規模まで幅があります。重要なのは金額の高低よりも、何の作業にいくら使うかが明細で示されるか、契約期間と解約条件が明確かどうかです。
これら7基準を「絶対的な物差し」として機能させるには、業者の提案が客観的な正常範囲に収まっているかを照合する仕組みが必要です。次章でその手法を解説します。
精度管理(QC)の視点で業者の提案を検証する|当社の検証データ
当社代表は、SEMの世界に入る前に臨床検査技師として10年以上、検査値が「正常範囲」を逸脱していないかを監視する精度管理(QC)に従事してきました。この発想はSEO会社の見極めにそのまま転用できます。すなわち、業者が提示する施策や指標を、Googleが公式に示した「正常範囲」と照合し、逸脱があれば是正を求めるか発注を見送る、という考え方です(アイダイム分析)。
このQC照合が機能するのは、当社自身が数値・期間・条件を明記した実績を提示できるからです。実績の見極めとは、まさにこの「条件付きの数値を出せるか」を確認する作業にほかなりません。
(自社検証)当社がタイ・台湾向けに実施した海外SEOでは、対策開始から2週間以内に対象キーワードで検索1位を獲得しました。別の案件では、特定キーワードの表示回数が直近の計測で+255%伸長しています(2026年時点・対象キーワード単位)。この結果から言えるのは、優良な会社は「いつ・どの条件で・どれだけ動いたか」を後から検証できる形で開示できるということです。
(自社検証)ローカル領域でも、クライアントのGoogleビジネスプロフィールをアカウント設定から見直したところ、表示回数が2〜3倍に伸びた事例を確認しています(直近のクライアント案件・期間付き計測)。プロフィールのカテゴリやサービス項目の最適化は、最も成果が出やすく、かつ最も放置されがちな改善点です。
逆に、こうした条件付きの数値を出せず「お任せください」「必ず上がります」とだけ繰り返す会社は、QCの観点では「測定値を提示できない」状態であり、正常範囲との照合が不可能です。これが、抽象的な保証をする会社を避けるべき構造的な理由です。
📌 AI検索(AEO/GEO)の技術的な土台となる構造化データの実装方法を知りたい方はこちら
→ 構造化データとは?SEOへの影響と具体的な記述例を解説
【2026年6月最新】Google公式ガイド改訂が示すSEO会社選びの新基準
2026年6月5日(UTC)、GoogleはSEO業者の採用を検討する企業向けの公式ガイド「Do you need an SEO?」を大きく改訂しました。約7項目の変更があり、業者選びの判断材料が公式に明文化された点で、発注者にとって極めて重要なアップデートです。上位の競合記事の多くがこの改訂に未対応のため、ここを押さえるだけで業者を見る目が一段上がります。
改訂の3つの変更点
主要な変更は、①悪質業者をFTC(米国連邦取引委員会)へ通報する案内の追加、②AEO/GEO(生成AI最適化)を「SEO業者の典型的なサービス」一覧へ初めて追加、③第三者SEOツールの利用に関する注意喚起の新設、の3点です。いずれも「発注者が業者の主張を公式基準で検証する」ことを前提とした設計になっています。
悪質業者はFTC・econsumer.govへ通報できる
Googleは公式ガイド内で、欺瞞的なSEO業者に被害を受けた場合の通報先を明示しました。米国ではFTC(電話番号 1-877-FTC-HELP)、米国外の場合は econsumer.gov への申し立てが案内されています。Googleが業者の不正に対して公的機関への通報を公式に促したのは初めてで、「1位保証」などの詐欺的勧誘に対する抑止力が一段強まったといえます。
第三者SEOツールの指標を鵜呑みにしない
改訂版では、第三者SEOツールやサービス・アドバイスの扱いについての指針も追加されました。こうしたツールはGoogleの内部ランキングデータにアクセスできるわけではないため、ツールが示す独自スコアを根拠に施策を断定する業者には注意が必要です。ツールの推奨を採用する前にGoogleの公式ドキュメントと照合する——これはまさに前章のQC照合の考え方と一致します。
AEO・GEO対応をうたう業者の見極め方
注意したいのは、GoogleはAEO/GEOをサービス一覧に「追加した」だけで、その具体的な手法や中身についての追加ガイドは出していないという点です。つまり「Google公式が認定した正しいAEO/GEOの手順」は現時点で存在しません。だからこそ、専用ツールやllms.txtといった独自ハックを過剰に売り込む業者ほど、QCの観点では「正常範囲が定義されていない領域で断定している」状態であり、警戒すべきです(アイダイム分析)。当社はこの分野を公式発表より前から解説記事として公開し対応してきましたが、一貫した立場は「LLMO(AEO/GEO)はSEOに内包される概念であり、土台となるSEOを正しくやることが最優先」というものです。詳しくは「生成AI最適化とは?Google公式が示す「やるべきこと・やってはいけないこと」【2026年版】」と「【図解】AI検索 対策とは?公式が示す本当に必要な施策【2026年版】」で解説しています。
Q. AEO・GEOとは何ですか?SEOとは別物ですか?
A. AEOはAI検索の回答最適化、GEOは生成AI検索向け最適化を指します。2026年6月にGoogleがサービス一覧へ追加しましたが、別領域ではなく通常のSEOの延長と捉えるのが実務的です。
では、その対応が本物かをどう判断すればよいのでしょうか。
Q. AEO/GEO対応をうたう業者が本物か見分けるには?
A. 専用ツールやllms.txtなどのハック施策を強調する業者よりも、Google公式ドキュメントに沿った内容かを説明できる業者を選びます。Googleが生成AI最適化の中身に追加指針を出していない点が判断材料です。
公式基準が明確になった一方で、それを逆手に取る悪質業者の手口も依然として残っています。
悪質SEO業者・危険なサインの見分け方
Google公式ガイドの改訂で「詐欺の典型」が明文化されたことで、悪質業者の見分け方は以前より客観的になりました。以下のサインに一つでも当てはまる場合は、契約前に立ち止まるべきです。
「1位を保証します」は詐欺の典型
検索順位1位の保証、「Googleとの特別な関係」の主張、検索エンジンへの優先登録サービスの提供は、Google公式ガイドで詐欺(scams)の典型として明示されています。Googleのアルゴリズムは外部から保証できる性質のものではなく、こうした保証はそもそも構造的に成立しません。
電話営業・しつこい勧誘
未承諾の電話やメールでの強引な勧誘は、Google公式ガイドでも警戒対象とされています。日本国内ではBtoB契約に消費者契約法は原則適用されませんが、「絶対に上がる」といった不実告知による契約は、民法上の錯誤・詐欺取消や公序良俗違反を争う材料になり得ます(※法的判断は専門家にご確認ください)。
被リンク販売・自演リンクの提案
外部リンクの購入や自演リンクの設置を勧める会社は、Googleのリンクスパムポリシーに抵触し、サイトが評価を落とすリスクがあります。短期的な順位上昇と引き換えに、回復困難なペナルティを招きかねません。
成果報酬型の落とし穴
成果報酬型は一見リスクが低く見えますが、「成果」の定義が順位のみの場合、ビジネス成果に結びつかないキーワードでの上位表示や、解約時のトラブルが中小企業で報告されています。こうした失敗の構造は「SEO対策を失敗する原因と失敗しない方法を解説」でも整理しています。
Q. 悪質なSEO業者の特徴は何ですか?
A. 検索順位1位の保証、Googleとの特別な関係の主張、優先登録サービスの提供は、Google公式ガイドで詐欺の典型とされています。電話営業やしつこい勧誘、被リンク販売の提案も危険なサインです。
成果報酬型については、仕組みそのものより「成果の定義」の確認が要点です。
Q. 成果報酬型のSEOは危険ですか?
A. 完全成果報酬型は、ビジネス成果に結びつかないキーワードでの上位表示や、解約時のトラブルが中小企業で報告されています。成果の定義(CV基準か順位基準か)と解約条件を事前に確認することが必須です。
危険なサインを把握したら、実際の選定プロセスで一つずつ確認していきます。
SEO会社の選定ステップと面談で聞くべき質問
SEO会社の選定は、思いつきで相見積もりを取るのではなく、目的の明確化から契約条件の確認まで、順序立てて進めることで失敗を防げます。
面談で必ず確認する質問リスト
候補との面談では、抽象論で終わらせず、次の5点を具体的に質問します。第一に、自社業種での実績数値を期間・条件付きで示せるか。第二に、想定する施策内容を作業レベルで説明できるか。第三に、報告の頻度と形式はどうなっているか。第四に、契約期間・解約条件・違約金は明確か。第五に、Googleガイドラインへの準拠方針をどう説明するか。これらに対し、回答が抽象的だったり「企業秘密」を理由に説明を避けたりする会社は、前章のQC照合では「測定値を出せない」会社にあたるため避けるのが無難です。
Q. SEO会社との面談では何を聞けばよいですか?
A. 自社業種での実績数値(期間・条件付き)、想定する施策内容、報告頻度と形式、契約期間・解約条件、Googleガイドラインへの準拠方針の5点を質問します。回答が抽象的な会社は避けます。
最後に、そもそも「どこまでを外注し、どこからを自社で担うか」という根本の判断軸を整理しておきましょう。
内製化と外注の境界線|自社に合う依頼範囲の決め方
SEO会社を選ぶ前に、「どこまで自社でやり、どこからプロに頼むか」を決めておくと、業者への要求も明確になります。当社が考える境界線の基準は、「隣接するチャネルの実運用経験が必要な工程かどうか」です(アイダイム分析)。
分かりやすい例が広告とLP(ランディングページ)の関係です。広告運用で成果を出すには、売れるLPのクリエイティブや構成が欠かせません。そして、その「売れる構成」は広告運用の実経験から生まれます。運用経験のない人がLPを作っても成果につながりにくいため、LP制作は運用経験者に任せるのが合理的です。同じ構造がSEOにもあてはまります。SEOのプロでなければ、検索エンジンに評価されるテクニカルな部分まで作り込んだサイト制作はできません。表面的なデザインは作れても、内部構造・表示速度・構造化データといった土台は、SEOを実運用してきた者でなければ最適化が難しいのです。
だからこそ、SEO・MEO・PPC・サイト制作・Amazon SEO・YouTube VSEO・SNSという集客の全工程を一気通貫で運用してきた事業者が、制作・実装まで担う必然性があります。自社のリソースで対応できる範囲を見極めたうえで、運用経験が成果を左右する工程はプロに委ねる——この線引きが、結果的に費用対効果を最大化します。外注と内製それぞれの判断材料は「SEOを外注するメリット・デメリットとは?業者の選び方も解説」「インハウスSEOを成功させる為に!メリット・デメリットや手順を解説」でも詳しく解説しています。
参考情報
- Google検索セントラル「Do you need an SEO?(SEOは必要ですか?)」(2026年6月5日更新):https://developers.google.com/search/docs/fundamentals/do-i-need-seo
- Search Engine Journal「Google’s Updated Guidance Urges FTC Complaints Against Shady SEOs」(2026年6月6日):https://www.searchenginejournal.com/googles-updated-guidance-urges-ftc-complaints-against-shady-seos/578151/
- 米国連邦取引委員会(FTC):https://www.ftc.gov/

