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SEMコンサルとは?費用相場・業務内容と選び方【2026年版】

SEMコンサルとは?費用相場・業務内容と選び方【2026年版】

SEMコンサルとは、検索連動型広告とSEOをひとつの検索結果として設計し直し、予算配分まで決める外部の専門家です。広告代理店が広告だけ、SEO会社がSEOだけを見るのに対して、SEMコンサルは「その検索画面で誰に何を見せるか」から逆算します。

2026年に入り、この一体設計の必要性は以前より上がりました。検索結果にAIによる要約が入り込み、上位表示や広告掲載だけでは1画面の中に取りこぼしが出るようになったためです。一方で、頼めば必ず成果が出るわけでもありません。広告の採算がそもそも合わない事業では、コンサルを入れても数字は動きません。

この記事では、SEMコンサルの業務範囲、いま有効な理由、頼むべき会社と頼まなくていい会社の線引き、費用相場と料金体系、失敗しない選び方までを整理します。あわせて、当社が他社からの引き継ぎで実際にいちばん多く見ている失敗の形もお伝えします。

この記事でわかること

  • 業務範囲は6つ:戦略設計・広告運用・SEO・改善提案・計測設計・報告までが標準で、記事執筆とサイト改修の実装は別契約になるのが一般的です。
  • 頼む前に採算計算が先:客単価と粗利から許容CPAを出し、広告の費用対効果が成立しないと分かるなら、外注しないほうが正しい判断です。
  • 費用は二本立て:公開されている料金をみると、広告運用は広告費の15〜20%と最低手数料5万円前後、SEOは月額固定で別に立てる設計が一般的です。
  • いちばん多い失敗は情報が返ってこないこと:成約したクエリも広告文ごとの実績も渡されないまま引き継ぐ案件が、当社では最も多くあります。
  • 自動化されても残る判断:P-MAXやAI Maxで作業は減りましたが、何をコンバージョンと見なすかの定義は人が決めるしかありません。
目次

SEMコンサルとは?何をしてくれる仕事か

SEMコンサルとは、検索連動型広告とSEOを同じ目標のもとで設計し、予算配分と実行まで見る外部の専門家です。

SEMはSearch Engine Marketingの略で、検索エンジン経由の集客全体を指します。その中身は大きく分けて、費用を払って掲載枠を買う検索連動型広告と、自然検索での上位表示を狙うSEOの2つです。SEMコンサルは、このどちらか片方ではなく、両方をひとつの検索結果として扱います。

日本では「SEMコンサルタント=リスティング広告の専門家」という理解も広く使われています。求人票の定義もこの意味で書かれていることが多く、間違いではありません。ただし2026年の実務では、広告の運用だけを見て検索全体の成果を説明することが難しくなっているため、本記事ではSEOを含む広い意味で使います。

SEMコンサルタントの業務範囲

業務範囲は戦略設計・広告運用・SEO・計測設計・報告の5つが標準で、実装まで含むかは会社ごとに違います。

契約書に書かれる項目はどの会社もよく似ていますが、実際に手を動かす範囲は大きく異なります。特に差が出るのは、記事の執筆、LPやサイトの改修といった「作る」工程です。ここを含むかどうかで月額は数倍変わるため、見積りを比べる前に守備範囲をそろえる必要があります。

領域具体的な作業標準で含まれるか
戦略設計何を成約とするかの定義、チャネル配分、優先順位づけ含まれる
検索連動型広告の運用アカウント構築、キーワードと除外の設計、入札方針、広告文の作成含まれる
SEOキーワード設計、既存ページの改善指示、内部構造とリンクの整理含まれる
計測設計コンバージョンの定義、GA4とタグの設定、二重計測の点検含まれる
報告・定例月次レポート、検索語句レポートの共有、次月の方針含まれる
コンテンツ制作記事の執筆、図表の作成別料金が多い
LP・サイト改修構成の設計は含むが、コーディングと実装は別別料金が多い
媒体費の立替広告費の支払い代行会社による

見積りを取るときは、この表の右列が相手の提案書でどうなっているかを確認してください。「SEO対策一式」とだけ書かれている場合、キーワード設計の指示までなのか、記事の執筆まで含むのかで金額の意味がまったく変わります。

広告代理店・SEO会社・Webマーケコンサルとの違い

違いは守備範囲と、報酬がどこから生まれるかの2点です。この2つを見ると、それぞれが何を勧めやすいかも見えてきます。

広告代理店の報酬は広告費に連動します。広告費が増えるほど収入が増える構造で、これ自体が悪いわけではありませんが、「広告を減らしてSEOに寄せましょう」という提案は出にくくなります。逆にSEO会社の報酬は月額固定なので、今月の売上をつくる話には弱くなります。SEMコンサルは両方を持つぶん、どちらに寄せるかを利害から離れて決めやすい立場にあります。

比較軸SEMコンサル広告代理店SEO会社
守備範囲検索広告とSEOと計測広告の運用自然検索の順位と流入
報酬の出どころ広告手数料と月額固定広告費に連動月額固定
成果が出るまで広告は数日、SEOは数か月数日から数週間3か月から1年
向いている状況短期の件数と中長期の資産を同時に回したい今すぐ件数が必要広告費を将来的に下げたい
起こりやすい弱点担当者の力量差が大きい広告を減らす提案が出にくい今月の売上には効きにくい

もうひとつ、Webマーケティングコンサルという呼び方もあります。こちらは検索に限らずSNSやメール、ときには商品設計まで含む広い相談相手で、SEMコンサルは検索に絞った専門家という位置づけです。相談したい範囲が検索の外まで及ぶなら、前者を探すほうが早くなります。

どこまで任せられるか

任せられるのは設計と運用までで、記事の執筆やサイト改修の実装は別契約になるのが一般的です。

ここを誤解したまま契約すると、指示は出てくるが誰も手を動かさない、という状態になります。SEMコンサルが出す改善指示を、自社の誰が実行するのか。制作会社に投げるのか、社内のWeb担当が対応するのか。契約前にこの実行体制を決めておかないと、良い提案が机の上で止まります。

Q. SEMコンサルタントは1人で全部やってくれるのですか?

A. 設計・運用・計測・報告までは1人でも回せますが、記事の執筆やサイトの実装は別の担当になるのが一般的です。誰が手を動かすかを契約前に決めておくと、提案が止まりません。

なぜ今SEMが有効なのか

検索結果にAIの要約が入り、SEOだけ・広告だけでは1画面の中で取りこぼしが出るようになったからです。

以前は「広告は今すぐの件数、SEOは資産づくり」と役割を分け、別々に管理していれば足りました。2026年の検索結果はそれを許しません。ひとつの画面の中でAIの要約・広告・地図・自然検索が同時に競合しており、どこを取るかを別々に決められなくなっています。

検索結果が1画面で複雑になった

いまの検索結果は、AIの要約・広告・地図・自然検索が同じ画面に積み重なった状態になっています。

外部調査では、検索のうちどこもクリックせずに終わる割合が2019年の50%から2026年には64.82%まで上がっています。AIによる要約が出るクエリでは、1位のページのクリック率が58%下がったという計測結果も報告されています(Ahrefs・2026年2月)。順位を取ること自体の価値が消えたのではなく、画面の中で見られる場所が移動した、と捉えるのが実態に近い読み方です。

検索連動型広告今すぐ客に最短で届く/止めると消えるAIによる要約引用されるかは広告費では買えない地図・ローカル枠商圏があるなら最初に見られる自然検索積み上がるが時間がかかる1つの検索画面どこを取るかを決める4つの枠を別々の会社が別々に見ていると画面全体の設計が誰の担当でもなくなるSEMコンサルは、この画面を一枚の設計図として扱う

図の左側にある4つの枠は、それぞれ効き方も、効くまでの時間も、止めたときの減り方も違います。広告は出稿を止めた翌日に消えますが、自然検索は積み上がったぶんが残ります。AIの要約に引用されるかどうかは広告費では買えません。この違いを踏まえたうえで、どの枠にいくら配るかを決める役目が必要になりました。

広告の実測でSEOのキーワードを決められる

広告は数日で成約したクエリが分かるため、その実測をSEOのキーワード選定にそのまま使えます。

これがSEMを一体で見ることの、最も実利的なメリットです。SEOだけで進めると、キーワードの選定は検索ボリュームと競合状況からの推定になります。推定が外れた場合、それが分かるのは記事を書いて数か月経ったあとです。一方で広告は、実際に問い合わせに至ったクエリを数日で返してくれます。成約したクエリが分かっていれば、そこから記事を書けば大きく外しません。

(実務知見)当社では、SEOのキーワード設計に入る前に少額の広告を回して、成約したクエリを確かめる進め方を取ることがあります。数万円の広告費で「このキーワードは問い合わせにならない」と分かれば、数か月ぶんの執筆を無駄にせずに済みます。SEOと広告の使い分けは「SEOと広告の併用は無駄か|自然検索1位でも広告を残す条件と停止テスト」でも検証しています。

短期の件数と中長期の資産を同じ物差しで測れる

広告とSEOを同じコンバージョン定義で測ると、どちらに寄せるかを感覚ではなく数字で決められます。

別々の会社に頼んでいると、この物差しがそろいません。広告側はコンバージョン数を報告し、SEO側は順位と流入数を報告する。両者を並べても、どちらが問い合わせを生んだのかは分かりません。同じ定義で測れば、月ごとに配分を動かす判断ができるようになります。

AI要約で減ったクリックは、残った分ほど成約に近い

AIによる要約でクリックは減りましたが、残ったクリックの成約率はむしろ高いという実測が出ています。

外部調査では、AIの要約が表示されるクエリで自然検索のクリック率は平均18%下がった一方、残ったクリックのコンバージョン率は23%高いと報告されています。調べるだけの人がAIの要約で満足して離脱し、本気で探している人だけがサイトに来るようになった、という説明が最も筋の通る読み方です。

つまり、流入数だけを見ていると事業の実態を見誤ります。数字が下がっているのに問い合わせは減っていない、という状況は珍しくありません。判断の軸を流入数から成約数に移すことが、2026年の検索対策の前提になります。AI検索側で何が起きているかは「2026年最新AIO SEO対策!CTR低下と順位変動の解決策」に整理しています。

Q. SEOと広告はどちらから始めるべきですか?

A. 今月の件数が必要なら広告から、キーワードの当たりが読めていないなら少額の広告で確かめてからSEO、というのが実務的な順番です。SEOだけを先に数か月進めると、外れたときの損失が大きくなります。

SEMコンサルを頼むべき会社・頼まなくていい会社

判断の軸は3つで、広告の採算が成立するか、広告費の規模が最低手数料に見合うか、契約終了後に何が残るかです。

頼めば伸びるという前提でご相談に来られる方は多いのですが、事業の条件によっては外注しないほうが正しい、という結論になります。順番に見ていきます。

まず広告の採算が成立するかを計算する

客単価と粗利、成約率から許容できる獲得単価を出し、それが相場のクリック単価で成立しないなら外注は見送りです。

(実務知見)当社が最初に見るのはここです。ROASが合わないと計算で分かる事業に、運用の技術で対処しようとしても限界があります。順番としては、コンサルを探す前に次の3つを自社で出してください。

  • 1件成約したときの粗利(客単価×粗利率)
  • 問い合わせから成約に至る割合
  • 業界の平均的なクリック単価(キーワードプランナーで確認できます)

たとえば客単価10万円・粗利率40%なら、1件の粗利は4万円です。問い合わせの2割が成約するなら、問い合わせ1件の価値は8,000円になります。ここでクリック単価が500円、サイトの問い合わせ率が2%なら、問い合わせ1件を取るのに50クリック=25,000円かかります。8,000円の価値に25,000円を払う形なので、この条件では広告は成立しません。

この計算で合わないと分かったときに取るべき手は、コンサルへの発注ではありません。粗利を上げる、問い合わせ率を上げる、リピートを含めた顧客生涯価値で見直す、あるいは広告以外のチャネルを選ぶ、のいずれかです。試算の作り方は「広告シミュレーションで失敗しない方法と無料ツールの使い方」も参考にしてください。

広告費が少額だと最低手数料で実質率が跳ね上がる

最低手数料5万円の会社に広告費10万円で依頼すると、手数料の実質的な料率は50%になります。

多くの会社は「広告費の20%、ただし最低5万円」という形で下限を設けています。この下限は広告費25万円で20%とちょうど釣り合い、それを下回ると実質率が上がっていきます。広告費10万円なら50%、5万円なら100%です。少額から始めたい場合は、最低手数料のない会社を探すか、自社で運用して規模が出てから相談するほうが合理的です。少額運用の注意点は「リスティング広告とは?いくらから始めるべきかと少額運用の落とし穴」にまとめています。

契約終了時に何が残るかを先に決める

確認すべきは3つで、広告アカウントの所有者、蓄積した検索語句のデータ、制作物の権利です。

代理店が自社名義で広告アカウントを作っている場合、契約を終えるとアカウントごと使えなくなることがあります。そうなると、何年ぶんの学習データも、除外キーワードの積み重ねも、次の会社に引き継げません。内製化を視野に入れているなら、アカウントは自社名義で作り、運用権限だけを渡す形にしてください。

SEMコンサルを頼むか迷っている広告の採算が合うか許容できる獲得単価で計算する合わないなら頼まない単価と粗利から見直す広告費は月25万円以上か最低手数料5万円との釣り合い出せないなら自社運用から最低手数料のない会社を探す社内に運用と検証の時間があるか毎月の検索語句の点検ができるかあるなら内製で回す設計だけスポットで相談する時間がないなら外注が向く契約終了時に何が残るかを先に決めてから発注する

このフローで「外注が向く」まで来たら、次は費用と選び方の話に移ります。逆に途中で止まった場合は、いま無理に発注しないことがそのまま利益になります。

Q. 広告費が月10万円でもSEMコンサルに頼めますか?

A. 頼めますが、最低手数料が5万円なら実質率は50%になります。少額のうちは自社運用か、最低手数料のない会社を探すほうが合理的です。

SEMコンサルの費用相場と料金体系(2026年)

公開されている料金をみると、広告運用は広告費の15〜20%、SEOは月額固定という二本立てが一般的です。

公的な統計があるわけではなく、各社が公開している料金表と解説記事を集めた範囲での相場です。実際の見積りは業務範囲で大きく動くため、率だけを見比べても比較になりません。

広告運用は広告費の15〜20%と最低手数料

手数料は広告費の20%が最も多く、これに最低手数料5万円前後が組み合わされます。

媒体数と規模による目安は次のとおりです。金額はいずれも公開されている一般的な料金例で、初期費用や最低契約期間が別に設定されている場合もあります。

依頼する規模月額の目安補足
検索広告1媒体のみ10万〜15万円最低手数料5万円前後の設定が多い
2〜3媒体20万〜30万円検索広告にSNS広告を足した構成
4媒体以上40万円〜動画・ディスプレイまで含む
大手代理店30万〜50万円以上初期費用10万〜30万円、最低契約6か月〜1年、最低広告費50万〜100万円の設定も
SEOを別建てで足す場合月額10万〜50万円程度記事制作を含むかで大きく変わる

なお、広告費とは別に媒体費(実際にGoogleなどへ支払う広告出稿費)が発生します。表の金額はすべて手数料側です。手数料の内訳をさらに分解した内容は「リスティング広告代行の費用相場と選び方|手数料20%の内訳を分解」にまとめています。

SEOは月額固定で別建てにする料金設計も多い

SEOは成果が出るまでに時間がかかるため、広告費に連動させず月額固定で置く設計が多く見られます。

広告手数料は広告費が増えれば自動的に増えますが、SEOの作業量は広告費と連動しません。そのため、両方を扱う会社では「広告は広告費連動、SEOは月額固定」という二本立てにするのが自然な形になります。

(実務知見)当社も、広告運用の手数料とSEOの月額は別々の項目で立てています。ただし両方をまとめてご依頼いただく場合は割引を設けています。理由は単純で、片方だけを見るより両方を見るほうが、同じ作業でも判断の精度が上がり、こちらの手戻りも減るためです。見積りを取るときは、まとめた場合の金額を出してもらえるかを聞いてみてください。

見積りで必ず確認する5項目

金額そのものより、その金額に何が含まれるかを確認するほうが比較の役に立ちます。

  • 業務範囲:記事の執筆とサイト改修の実装は含むか、別料金か
  • 担当体制:提案に来た人が運用も担当するのか、別の担当に引き継がれるのか
  • 最低手数料:下限はいくらか、広告費がそれを下回った月はどうなるか
  • 広告費の下限:受けてもらえる最低の広告費はいくらか
  • 解約条件:最低契約期間、解約の申し出はいつまでか、アカウントは残るか

失敗しないSEMコンサル会社の選び方

選定で見るのは料率ではなく、担当者と業務範囲、そして情報がこちらに返ってくるかどうかです。

手数料20%が高いか安いかは、それ単体では判断できません。20%で毎月きちんと検証している会社と、15%で放置している会社なら、後者のほうがはるかに高くつきます。判断材料は次の3つに絞れます。

提案時に聞く3つの質問

うまくいかなかった事例、自社に合わない場合、契約終了時に残るもの。この3つに即答できるかを見ます。

  • うまくいかなかった事例を教えてください:成功事例しか出てこない相手は、失敗の原因を分析していない可能性があります
  • 当社に合わない場合はどんなときですか:断れる相手は、自社の型を分かっています
  • 契約が終わったとき、何が手元に残りますか:アカウント、データ、制作物の扱いが即答で出てくるか

情報がこちらに返ってくるか

引き継ぎでいちばん多いのは、前の会社から運用の中身が返ってこないまま止まっている状態です。

(実務知見)当社が他社からお引き継ぎするとき、最も多く目にするのがこの形です。具体的には次のようなことが起きています。

  • 成約したクエリ(コンバージョンにつながった検索語句)の一覧をもらえない
  • 検索語句レポートが共有されず、どんな言葉で人が来ているのか分からない
  • 広告文ごとの実績が出てこないため、どの見出し・どの訴求で引っ張ったのかが分からない
  • そもそも細かい運用がされておらず、共有できる中身自体が薄い

この状態が続くと、費用を払い続けているのに、自社には何の知見も溜まりません。前の会社をやめて次に移っても、ゼロからやり直しになります。逆に言えば、成約したクエリと広告文ごとの実績さえ手元にあれば、担当が変わっても、SEOの記事を書くときも、その資産をそのまま使えます。

契約前に、次の3つを毎月もらえるかを名指しで確認してください。「レポートは出します」という回答では足りません。

  • 検索語句レポート(実際に検索された言葉の一覧)
  • コンバージョンにつながったクエリと、その件数
  • 広告文・見出しごとのクリック率とコンバージョン数

避けたほうがいい会社の特徴

提案時と担当者が変わる、自社商材の購入を勧めてくる、レポートを出すだけで改善提案がない。この3つが代表的です。

もうひとつ、順位保証や「必ず上がる」という表現を使う会社も避けてください。検索順位を約束できる立場の会社は存在しません。悪質な業者の見分け方は「悪質なSEO業者の手口と特徴。契約後のトラブル回避策」と「SEO会社の選び方|失敗しない7つの基準と悪質業者の見分け方」に整理しています。

契約後の進め方と成果の見方

契約後は、初回診断・目標設定・優先順位づけ・実行・月次改善の順で進むのが標準的な流れです。

発注してすぐ広告が動き出すわけではありません。最初の1か月は現状把握と設計に充てるのが普通で、ここを飛ばして配信を始めた案件ほど、あとで作り直しになります。

初回診断から月次改善までの流れ

  • 初回診断:現状の流入、既存アカウントの構造、計測の正しさを点検する
  • 目標設定:何を成約と見なすか、月に何件必要かを決める
  • 優先順位づけ:広告とSEOのどちらから着手するか、予算配分を決める
  • 実行:アカウント構築、キーワード設計、記事や改修の指示
  • 月次改善:検索語句レポートを見て除外と追加を回し、次月の配分を決める

計測が間違ったまま走ると、そのあとの判断がすべてずれます。初回診断で計測を点検しない会社は、それだけで候補から外して構いません。

3か月で見る指標

3か月で見るのは、順位でもクリック数でもなく、問い合わせ数と検討ページへの到達数です。

(アイダイム分析)当社はクリック数を成果指標に置きません。クリックは押した瞬間に発生する数字で、そのあと検討したかどうかを何も表さないためです。代わりに見るのは、料金ページや事例ページなど、検討段階の人しか見ないページへ到達した人数と、問い合わせの件数です。この2つは事業の売上と連動します。

広告は最短で数日、SEOは早くて3か月というのが実務的な目安です。SEOの立ち上がりについては「SEO対策の効果が出るまでの期間は?新規・既存サイト別の目安と加速する方法」で詳しく扱っています。

AI検索が広まって、SEMコンサルの仕事はどう変わったか

作業の比重が下がり、何をコンバージョンと見なすかを決める設計の比重が上がりました。

「運用が楽になった」ではなく「作業が減って判断の比重が増えた」というのが、現場の実感に近い表現です。

P-MAXやAI Maxで自動化された作業

キーワードの追加、入札の調整、広告文の組み合わせといった手作業は、大部分が自動化されました。

P-MAXは検索・ディスプレイ・動画などGoogleの複数の掲載面を目標ベースで横断して配信する仕組みで、AI Maxは検索キャンペーン向けに検索語句のマッチング、テキストの最適化、最終URLの拡張などを自動化する機能群です。以前は担当者が毎週手で調整していた領域が、ここに吸収されました。

(アイダイムの実務整理として)この結果、代理店ごとの差が出る場所が移りました。細かい入札調整の巧拙で差がついた時代は終わり、いま差が出るのは、何を目標に置くか、どの検索意図を取りに行き、どこで止めるかという判断です。キャンペーン構造の考え方は「リスティング広告のキャンペーン構造とは?AI Max時代の分け方と見直し手順」にまとめています。

自動化が進むほど重要になるコンバージョン定義

自動化された配信は与えられた目標に向かって最適化するため、目標の定義そのものが成果を決めます。

自動入札は「コンバージョンを増やす」方向に学習します。このとき、コンバージョンに資料請求も電話も、さらに問い合わせフォームの途中離脱まで含めていると、増えるのは数字だけで売上は動きません。逆に、成約に近い行動だけを定義しておけば、同じ予算でも中身が変わります。

自動化できないのはこの定義です。何を成約と見なすかは事業側の判断であり、機械が決められる領域ではありません。SEMコンサルに頼む価値がいちばん残っているのも、実はここです。

広告掲載とAIの要約は別の仕組み

広告で最上位に出ていても、その上のAIの要約で自社が触れられるとは限りません。

広告の掲載枠は入札で買えますが、AIによる要約の中で引用・言及されるかどうかは別の仕組みで決まります。広告費を積んでも、要約の中身は買えません。したがって「広告で1位を取ったから検索画面を押さえた」とは言えない構造になっています。

この2つを別々の会社が別々に見ていると、画面全体で自社がどう見えているかを誰も確認していない状態になります。広告の順位、自然検索の順位、AIの要約での扱われ方を、同じ人が同じタイミングで見る。これが2026年にSEMを一体で見る、いちばん実務的な理由です。

よくある質問

Q. SEMコンサルタントに資格は必要ですか?

A. 必須の国家資格はありません。Google広告の認定資格はありますが、取得の難易度は高くないため、資格の有無より実際の運用実績と、担当者が自分で手を動かしているかを確認するほうが確実です。

Q. 成果が出るまでどのくらいかかりますか?

A. 検索広告は設計と審査を経て最短で数日、SEOは早くて3か月、競合が強い領域では半年から1年が目安です。両方を並行して回すと、広告で当てたキーワードをSEOに引き継げるため、SEO単独より立ち上がりが速くなります。

Q. SEO会社と広告代理店を別々に頼んでもよいですか?

A. 問題ありませんが、成約したクエリの情報が両者の間で共有される仕組みを、発注側が作る必要があります。共有されないまま並走すると、広告で分かった当たりのキーワードがSEOに反映されず、同じ検証を二重にやることになります。

Q. 広告費はいくらから始められますか?

A. 媒体上の下限はありませんが、外注する場合は最低手数料との兼ね合いで月25万円前後が目安になります。それ未満なら、まず自社で運用して感触をつかむほうが費用対効果は高くなります。

Q. 個人のコンサルタントと会社では、どちらがよいですか?

A. 個人は担当者が変わらない安心感があり、会社は担当が抜けたときの継続性と、記事制作や実装まで含めた対応範囲に強みがあります。判断の分かれ目は、実装まで任せたいかどうかです。

まとめ:発注する前に、自社で決めておくこと

SEMコンサルは、検索連動型広告とSEOをひとつの画面として設計し直す仕事です。

AIによる要約が入り込んだ2026年の検索結果では、広告だけ・SEOだけを別々に見ていると、画面全体で自社がどう見えているかを誰も確認していない状態になります。

ただし発注の前に、自社で決めておくことがあります。1件成約したときの粗利と、そこから逆算した許容できる獲得単価。この計算で採算が合わないと分かるなら、外注ではなく単価か商品設計の見直しが先です。そして発注する場合は、成約したクエリと広告文ごとの実績を毎月もらえるかを、契約前に必ず確認してください。ここが返ってこない契約は、費用を払い続けても自社には何も残りません。

自社の場合はどのチャネルにいくら配るべきか、まず数字で見たいという方は、エベレストSEMの無料チャネル診断をご利用ください。現在の流入と競合状況を調べたうえで、どこから着手するのが早いかをお伝えします。

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