Googleマップの上位表示とは、地図検索の結果で自店が上のほうに表示されている状態を指します。順位を左右する要因としてGoogleが公式に示しているのは関連性・距離・知名度の3つで、2026年9月に報じられた「72シグナル」は公式発表ではなく、内部システムの一部から回収された名前の一覧です。
2026年9月8日、Search Engine Landが「Googleマップに72のランキングシグナルがある」という記事を公開しました。この数字だけが独り歩きすると、店舗側は「72個のチェックリストを埋めればいい」と受け取ります。ところが記事の著者自身が、それをやると全体像を見落とすと書いています。この記事では、公式・報道・業界の集計を出どころで分けて並べ、店舗が自分で触れる範囲と触れない範囲を仕分けます。
この記事でわかること
- 公式の要因は3つだけ: Googleが公開しているのは関連性・距離・知名度で、要因ごとの重み付けは公開されていません。
- 「72」は数え方が違う: 報道された72項目のうち25は廃止済みで、重み付けは回収されておらず、Googleの公式発表でもありません。
- 触れない要因がある: 近接性やエリア需要は店舗側で動かせないため、触れる範囲を完璧にしてから順位を語る順番になります。
Googleマップ上位表示の要因は「72個」ではない
公式が示す要因は関連性・距離・知名度の3つで、報道の72は別の層の名前の一覧です。
2026年9月の報道は、Googleマップの内部システムに72の項目名があることを伝えました。ただしこの72は、公式が説明している3要因を細かく分解したものではありません。評価の流れの中の1つの層に置かれている名前の集合であり、数え方の基準そのものが違います。
公式が示す要因は3つ、報道の「72」は別の層の話
Googleのヘルプは要因を3つとしており、内部の項目数を公表したことはありません。
【公式仕様】Googleビジネスプロフィールヘルプ「Googleのローカル検索結果のランキングを改善するヒント」には「ローカル検索結果は、主に関連性、距離、知名度に基づいて表示されます」と書かれています(出典:Google ビジネス プロフィール ヘルプ)。このページに要因の個数や重み付けの記載はありません。
一方、報道が扱った72は、地理エンティティを管理する内部システムの中にある評価系統の項目名です。3要因が「何を見ているか」の説明だとすれば、72は「どの部品に名前が付いているか」の一覧で、粒度が異なります。どちらかが間違っているのではなく、同じものを数えていません。
(アイダイム分析)3要因と72を並べて「どちらが本当か」と考えると行き詰まります。実務で使うのは公式の3要因で、内部の項目名は「思っているより複雑だ」と知るために使います。
72のうち25は廃止済みで、重みは分かっていない
72のうち25は廃止と明記され、各項目がどれだけ効くかは回収されていません。
報道の元になったSearch Engine Landの記事には、72の値のうち25が明示的に廃止(deprecated)と記されていること、そして回収できたのは項目名であって現在の重み付けではないことが書かれています(出典:Search Engine Land|Inside Google Maps: 72 ranking signals and the architecture behind local search)。
つまり、実際に稼働している項目は72より少なく、その中でどれが強いのかも分かっていません。名前が並んでいるだけの状態です。加えてこの内容はGoogleの公式発表ではなく、Googleが確認や否定のコメントを出したことも、本稿の執筆時点では確認できていません。
(アイダイム分析)名前の一覧を手に入れることと、重み付けを知ることは別です。72という数字は情報の量を示していますが、優先順位は示していません。
順位の話に入る前に、公式が何を言っているかを正確に押さえます。
Googleが公式に示す3つの要因
関連性・距離・知名度の3つです。Googleはこの3語以外の要因を公開していません。
ローカル検索のランキングについて、Googleが一般向けに開示しているのはこの3要因だけです。次の表は、3要因の公式の定義と、店舗側が自分で動かせるかどうかを対応させたものです。
| 要因 | 公式の定義 | 店舗側で動かせるか |
|---|---|---|
| 関連性 | 検索語句とビジネスプロフィールが合致する度合い | 動かせる(カテゴリ・説明文・サービス欄・属性) |
| 距離 | 検索しているユーザーから各ビジネス拠点までの距離 | 動かせない(拠点を移す以外の方法がない) |
| 知名度 | ビジネスがどれだけ広く知られているか | 間接的に動かせる(クチコミ・言及・サイト側の情報) |
3つのうち1つは動かせず、1つは間接的にしか動かせません。直接手を入れられるのは関連性の部分だけです。この非対称が、後半の仕分けの土台になります。
関連性|検索語句とビジネスプロフィールの合致
【公式仕様】関連性は「検索語句とビジネスプロフィールが合致する度合い」と公式に定義されています。
Googleは関連性を高める方法として、ビジネス情報を最新の状態に保つことを挙げています。具体的にはカテゴリ、営業時間、属性、説明文といった項目です。ここは入力欄がそのまま用意されているので、店舗側が今日から手を入れられます。
(実務知見)当社がGoogleビジネスプロフィールを引き継ぐとき、最初に見るのはメインカテゴリです。業種の一般名で登録されていて、実際に提供している中心のサービスとずれている状態を何度も見ています。カテゴリの選び直しは入力欄を変えるだけで済むわりに、拾う検索語句が変わります。
距離|検索地点から拠点までの距離
【公式仕様】距離は「検索しているユーザーから各ビジネス拠点までの距離」と定義されています。
拠点の位置は店舗側で変えられないため、この要因は原則として固定です。ヘルプには「距離は変えられない」という明示的な記述はありませんが、定義そのものが物理的な位置に基づいています。
ただし距離は固定の半径で切られているわけではありません。候補を集める範囲は検索語句や地域の密度で動くため、「◯キロ以内は圏内」という線を引けません(詳細は後述します)。
知名度|どれだけ広く知られているか
【公式仕様】知名度は「ビジネスがどれだけ広く知られているか」と公式に定義されています。
公式ヘルプは知名度について、ビジネスにリンクしているウェブサイトの数やクチコミの数などの情報にも基づくと説明し、「クチコミ数が多く評価の高いビジネスは、ローカル検索結果のランキングが高くなります」と書いています(出典:Google ビジネス プロフィール ヘルプ)。
同じページには、オーナー確認を行う、ビジネス情報を最新の状態に保つ、クチコミに返信する、写真や動画を追加する、店舗の商品を追加する、という5つのヒントも載っています。ただしこれは3要因の全体に向けたヒントで、知名度だけに紐づく行動としては書かれていません。
あわせて「Googleでは、ランキングを上げるためのリクエストや金銭の受け取りには一切応じておりません」とも書かれており、費用で順位を買う経路が無いことが明示されています。
なお英語版の prominence を「視認性の高さ」と訳す解説がありますが、この記事では公式の日本語ヘルプの表記に合わせて「知名度」で統一します。
公式の説明を押さえたところで、報道が何を明らかにしたのかに移ります。
2026年9月に報じられた「72シグナル」は何だったのか
Googleマップの内部システムにある評価系統の項目名が72件あった、という報道です。
2026年9月8日にSearch Engine Landが公開した記事が発端です。著者はオリヴィエ・ド・セゴンザックで、記事は同社チームがGoogleの地理データ基盤の非公開部分を露出したバイナリを入手し、そこから項目名を回収したと説明しています。Googleが発表した資料ではありません。
ジオストアとオイスターランクという内部の層
Geostoreが場所の正体を管理し、その中のOyster Rankが重要度を測る層とされています。
記事の説明では、Geostoreは793のデータソースを統合して1つの場所の正体を決めている基盤で、その内部にOyster Rankという評価系統があります。72の項目名はこのOyster Rankから回収されたものです。Geostoreと並んで、ナレッジグラフ、Web文書と場所を結びつけるWebref、端末側の別のスコアラー、地図の描画を担うMapcoreといった系統の名前も挙がっています。
重要なのは、Oyster Rankが順位そのものを決めているわけではない点です。記事は「72のシグナルはGoogleマップのアルゴリズムではない」と明記しています。場所の重要度を測る層の外側に、検索意図の理解や候補の絞り込みや並べ替えが乗っています。
判明したシグナルの例と、判明していないこと
名前は分かりましたが、重み付け、廃止された25件の内訳、端末側の項目の中身は不明です。
記事に例として挙がっている項目名は、Googleクチコミ、ウェブ検索の量、リスティングの表示回数、リスティングの開封、ルート検索のリクエスト、ウェブサイトのクリック、チェーン所属、ウィキペディアのシグナル、人気度、知名度、ランドマークの情報、道路の利用状況です。72件すべての一覧は記事に載っていません。
分かっていないものは、各項目の重み付け、廃止された25件がどれか、端末側スコアラーの8項目の中身、そして72件のうち残りの名前です。
(アイダイム分析)ここで「クチコミが項目に入っていた」ことを根拠に、クチコミを増やす施策の優先度を上げるのは筋が通りません。項目に名前があることと、それが今どれだけ効くことは別だからです。優先度を決めたいなら、名前の一覧ではなく後述の集計や自社の実測を見ます。
「72個のチェックリスト」にしてはいけない理由
著者自身が、チェックリストに変換すると全体像の大部分を見落とすと書いているためです。
記事の結びには「72のOyster Rankシグナルを、72個のGoogleマップの順位要因のチェックリストに変換すると、アーキテクチャの大部分を見落とすことになる」という趣旨の記述があります。理由は前述のとおりで、Oyster Rankは多段構成の1つの層でしかなく、72件の中には廃止済みも含まれ、重み付けも不明だからです。
(アイダイム分析)当社が本件を扱ううえで置いた線はここです。72という数字は「Googleマップの評価が想像より多層で、店舗が全部を操作できる形にはなっていない」ことの証拠として使い、施策の一覧としては使いません。72個の項目を並べたチェックリストを作れば記事としては見栄えがしますが、著者の主張と反対のことを読者に渡すことになります。
Q. Googleマップの順位要因は72個あるのですか。
A. 72はGoogleが公表した順位要因の数ではありません。内部システムの1つの層から回収された項目名の件数で、うち25は廃止と記されており、各項目の重み付けは不明です。Googleが公式に示している要因は関連性・距離・知名度の3つです。
Q. 公式の3要因と72シグナルはどちらが正しいのですか。
A. どちらも同じものを数えていないため、正しさを比べる関係にありません。3要因はGoogleが公開している説明で、店舗が動くための土台です。72は内部の部品名の一覧で、Googleの発表ではありません。実務の判断は3要因を土台にします。
報道が示した構造を、順位の付き方に沿って整理します。
ローカル検索は1つの順位表ではない
場所の正規化から描画まで複数の系統が順に動くため、単一の順位表は存在しません。
Googleマップの結果は、1つの点数表を上から並べたものではありません。報道が示した流れは、場所の正体を決める段階から、検索語句の理解、候補の生成、地理と品質での絞り込み、並べ替え、そして地図への描画まで、複数の段階に分かれています。
意図の理解から再ランクまでの流れ
検索語句の理解、候補の生成、並べ替えが、それぞれ別の段階として順に動いています。
この段階分けから分かるのは、店舗の入力が効くのは前半だという点です。プロフィールの内容は場所の正体と関連性の材料になりますが、候補をどこまで集めるか、どう並べ替えるかは検索する人の状況で決まります。報道では、同じ「薬局」という語でも店舗が密集する都市部では範囲が狭く、対象の少ない地域では広く取られる例が挙げられています。順位を1回測って比べる作業が再現しないのは、この動きがあるためです。
上位でも地図に店名が出ないことがある
描画は順位と別の系統のため、順位が高くても地図上に店名が表示されない場合があります。
報道によれば、地図の描画はMapcoreという別の系統が担当していて、ラベルの表示はズームの状態やその他の描画条件で変わります。記事には「ビジネスが対象になっている、あるいは高い順位にあっても、地図上に見える名前として表示されないことがある」という趣旨の記述があります。
(アイダイム分析)「順位は上がったのに地図で見つからない」という相談が成り立つ理由がここです。順位の話と、地図の画面に名前が出るかどうかの話は別の系統で決まります。この2つを同じ指標で見ようとすると、施策の効果が読めなくなります。
構造が分かったところで、店舗が実際に手を出せる範囲を切り分けます。
店舗が自分で触れる要因と、触れない要因
入力欄がある項目は触れますが、近接性やエリア需要のように動かせない要因があります。
Googleビジネスプロフィールの順位を上げようとするとき、最初に決めるのは「どこまでが自分の担当か」です。入力欄が用意されている項目は自分の担当で、そうでないものは担当ではありません。この線を引かないまま施策を足すと、動かない部分に時間を使い続けます。
左側は今日から着手できて、右側は着手できません。順位が動かないときに要るのは、右側への施策ではなく左側の点検です。
触れる|カテゴリ・営業時間・写真・サービス欄・クチコミ返信
入力欄が用意されている項目です。ここは店舗側が今日から手を入れられます。
【公式仕様】Googleが挙げている行動は、ビジネスのオーナー確認を行う、ビジネス情報を最新の状態に保つ、クチコミに返信する、写真や動画を追加する、店舗の商品を追加する、の5つです(出典:Google ビジネス プロフィール ヘルプ)。ここに書かれていない裏技は公開されていません。
(実務知見)当社が引き継ぎ時に見る順番は、オーナー確認の有無、メインカテゴリ、営業時間、地図ピンの位置、サービス欄、写真、クチコミの返信率です。この並びにしているのは、前のほうほど間違っていたときの影響が大きく、直すのが速いからです。地図ピンが実際の入り口から離れた位置に打たれている状態は、来店の導線そのものが崩れます。
手順の詳細は「MEO対策を自分でやる完全ガイド|手順・アルゴリズム・ペナルティ対策」で扱っています。
触れない|近接性・エリア需要・チェーン所属・ウィキペディア
拠点の位置、地域の検索量、外部の言及の有無は、店舗側の操作で動きません。
距離は拠点の位置で決まります。その地域でどれだけ検索されているかも店舗側では変えられません。報道に名前が挙がっていたチェーン所属やウィキペディアのシグナルも、単独の店舗が短期で作れるものではありません。候補を集める範囲の広さも、検索語句と地域の状況で決まります。
触れないものに対して唯一できること
触れない要因は動かせないので、店舗側の手は触れる範囲の正確さを上げる方向に限られます。
拠点を移さずに距離を縮める方法はなく、地域の検索需要そのものを店舗側の施策で増やすことも見込めません。残るのは、触れる範囲で取りこぼさないという打ち手です。
(アイダイム分析)順位が動かないときに右側へ働きかける方法を探すと、時間だけが減ります。見るべきは左側の取りこぼしで、そこが埋まってから外側を疑う順番になります。
触れる範囲が決まったら、その中の優先順位を考えます。
要因の重み付けはどこまで分かっているのか
Googleは公開しておらず、業界の集計が専門家の投票で推定している段階です。
重み付けを知りたいときに参照できるのは、業界の年次調査と、自社で運用してきた案件の実測です。どちらもGoogleが確認したものではないため、そう断ったうえで使います。次の表は、順位要因について語られている3つの情報源を出どころで並べたものです。
| 情報源 | 出どころ | 分かること | 分からないこと |
|---|---|---|---|
| 公式ヘルプの3要因 | Googleが公開 | 何を見ているかの大枠 | 重み付け・項目の細かさ |
| 業界の年次調査 | 専門家47人の投票 | 項目ごとの相対的な重さの推定 | Googleの確認は無い |
| 報道の72項目 | 内部データからの回収 | 項目の名前と構造の存在 | 重み付け・稼働状況・公式の確認 |
3つとも「何が分からないか」が違います。重み付けを知りたい場面で参照できるのは真ん中だけで、それも投票による推定です。
業界47人の集計が示す上位10要因
メインカテゴリ、距離、ビジネス名のキーワードが上位3つに並んでいます。
Whitesparkが2025年11月6日に公開した「Local Search Ranking Factors」2026年版は、47人の専門家が187項目を評価したものです。ローカルパックの上位10項目は、GBPのメインカテゴリ、検索地点からの距離、GBPビジネス名のキーワード、検索都市内の物理住所、検索時に営業中であること、Googleの高評価、GBPに住所が表示されていること、GBPの追加カテゴリ、Googleクチコミの数、地図ピンの適正配置です(出典:Whitespark|Local Search Ranking Factors)。
この順位に付いている227、225、223といった数値は割合ではありません。47人の投票による配点の合計スコアで、パーセントとして読むものではありません。また同調査は「専門家の誰もGoogleのローカル検索アルゴリズムの内部への特別なアクセスを持っていない」と原文で断っています。
2026年版の変化は、クチコミと行動のシグナルの重要度が上がり、サイテーションが約0.5ポイント下がった点です。なお二次的な記事に「近接性が順位決定の約55%を占める」という数値が出回っていますが、調査の一次資料に見当たらないため、この記事では使いません。
当社の実務で先に動いたのはサイト側だった
当社がローカル案件で先に手を入れてきたのは、プロフィールの項目よりサイト側でした。
(実務知見)当社がローカルの案件で成果を出してきたやり方は、Googleビジネスプロフィールの入力欄を埋める作業を起点にするのではなく、テクニカルなローカルSEOを軸に据えるものです。サイト側の構造と情報の明確さを先に整え、プロフィールはその裏付けとして扱ってきました。
(アイダイム分析)この順番は、報道の著者が勧めている方向と一致します。著者は、プロフィールの項目最適化を超えて、Googleが持っている自社の情報の表現を良くすることを次の焦点として挙げています。プロフィールの入力欄はGoogleに渡す材料の一部でしかなく、自社サイトも同じ場所を説明する材料として読まれています。片方だけを磨くと、材料の量が増えません。
ローカルSEO全体の進め方は「ローカルSEO対策とは?順位を決める3要因とAI時代のやり方」にまとめています。要因ごとの実務的な打ち手は「MEOアルゴリズムの攻略完全ガイド|上位表示の仕組みと具体的な対策」で扱っています。
優先順位が決まったら、崩れていないかを見続ける仕組みが要ります。
正常範囲と異常検知でGBPを点検する
あるべき設定を先に決めておき、そこから外れたことに気づける状態を作ります。
臨床検査の精度管理では、まず正常範囲を決め、そこから外れた値を異常として検出します。Googleビジネスプロフィールの運用も同じ形にできます。次の表は、点検の対象と、崩れたときに現れる形を対応させたものです。
| 点検の対象 | 正常範囲 | 崩れたときに現れる形 |
|---|---|---|
| メインカテゴリ | 中心のサービスと一致している | 意図しない語で表示され、狙う語で出ない |
| 営業時間 | 実態と一致し、臨時の変更が反映されている | 営業中の検索で候補から外れる |
| 地図ピン | 実際の入り口に置かれている | ルート検索が別の場所へ案内する |
| 住所と電話番号 | サイトと他媒体で表記が揃っている | 同じ店が別の場所として扱われる |
| クチコミの返信 | 返信の抜けが無い | 未返信が積み上がる |
| プロフィールの状態 | 公開され、編集の提案が反映されていない | 第三者の編集で情報が書き換わる |
右の列は、順位が落ちてから気づくものではありません。表示回数やルート検索の動きに先に出ます。
正常範囲=あるべきGBP設定
引き継いだ時点の設定をすべて書き出し、あるべき状態として控えに固定しておきます。
(実務知見)当社が運用を引き継ぐときは、カテゴリ、営業時間、地図ピンの座標、住所と電話番号の表記、サービス欄の内容を先に控えます。これが無いと、表示が落ちたときに「元がどうだったか」を再現できません。プロフィールは第三者の編集提案でも変わるため、控えが無いと変更されたこと自体に気づけません。
異常検知=どこを見れば崩れに気づくか
当社は週1回の点検で見ていて、数値の閾値は固定せずその週の動きで判断します。
(実務知見)当社の運用は毎週の点検体制で、その週の動きを見てその場で判断します。「表示回数が何パーセント落ちたら手を入れる」という固定の閾値は置いていません。
(アイダイム分析)閾値を固定していないのは、地図の順位と表示が時間帯や検索する場所で動くためです。臨床検査であれば、同じ検体を同じ条件で測るので管理限界を数値で引けます。ローカル検索では測定条件そのものが毎回変わるので、1つの数値に線を引くと、条件の違いによる変動まで異常として拾ってしまいます。そのかわり、週次で同じ画面を同じ順序で見て、いつもと違う動き方をしている項目を探します。
見る対象は、表示回数、ルート検索、通話、ウェブサイトのクリックです。このうち通話の減り方については「Googleビジネスプロフィールの電話が減った|正常な減少と異常の見分け方」で、正常な減少と異常の分け方を詳しく扱っています。
単発の順位を指標にしない
順位は時間帯と場所で動くため、1回の計測では正常か異常かを判定できません。
自分のスマートフォンで1回検索して順位を確かめる方法は、条件が固定されていないため比較になりません。前述のとおり候補を集める範囲は検索語句と地域で変わり、端末側にも別の調整の仕組みがあります。
(アイダイム分析)当社が順位そのものを主な指標に置かないのはこのためです。見るのは表示回数の推移と、ルート検索や通話といった行動の推移で、順位は動く前提で扱います。MEO業者の「順位保証」が成り立たないのも、保証の対象が計測条件で動く値だからです。
Googleマップの上位表示要因でよくある質問
Q. 距離は変えられないと聞きましたが、遠い店は諦めるしかないのですか。
A. 距離そのものは変えられませんが、候補を集める範囲は検索語句と地域の状況で変わります。対象の少ない地域では範囲が広く取られる例が報告されています。業界の集計でも距離は2位に置かれていますが、それが順位の何割を占めるかは公開されていません。距離が不利な場合は、狙う語句を絞り込み、関連性と知名度の材料をそろえる方向に切り替えます。
Q. 口コミを増やせば順位は上がりますか。
A. 公式ヘルプは「クチコミ数が多く評価の高いビジネスは、ローカル検索結果のランキングが高くなります」と書いていますが、順番の指定はありません。業界の集計ではメインカテゴリや距離のほうが上位に置かれています。カテゴリや営業時間や地図ピンが正しくない状態でクチコミだけを増やしても、拾う検索語句そのものが変わりません。
Q. 順位が上がったはずなのに地図に店名が出ないのはなぜですか。
A. 地図の描画は順位とは別の系統が担当しているためです。報道では描画のスタイル定義が5万件超あるとされ、ラベルの表示はズームの状態などの条件で変わります。順位の計測では地図での見え方を追えないため、実機で地図を開いて確かめる作業を別に置きます。
Q. MEO業者の「順位保証」は信用できますか。
A. 順位は検索する時間帯と場所で動くため、保証の対象になりにくい値です。Googleも「ランキングを上げるためのリクエストや金銭の受け取りには一切応じておりません」と明記しています。契約の前に確認するとよいのは、毎週どの画面を見るのか、何を変えるのか、報告に何が載るのかの3点です。
まとめ|要因を層で捉えると、やることは減る
公式の3要因を土台に、触れる範囲を点検し続けるところに作業が集約されます。
2026年9月時点で確かなのは、Googleが公開している要因が関連性・距離・知名度の3つで、重み付けはどこにも公開されていないという点です。報道の72項目も業界の集計も、Googleの確認を受けていません。
この状態で店舗が取れる行動は多くありません。入力欄がある項目を正しく埋め、崩れていないかを定期的に見て、自社サイト側でも同じ場所を明確に説明する。72という数字は、やることを増やす材料ではなく、触れない範囲があることを認めるための材料です。
MEO対策の全体像は「MEO対策とは?やり方5ステップとMEOだけでは足りない理由」で扱っています。上位表示に絞った施策の一覧は「MEOで上位表示させる施策|店舗集客での重要性」にまとめています。
要因の数を追いかけるより、触れる範囲を崩さないほうが順位に届きます。72という数字が示したのは、店舗の外側に届かない層があるという事実でした。届く範囲に取りこぼしが無い状態を作り、そこから動かない場合にだけ、外側の話を疑う。この順番が、いちばん無駄が出ません。
参考情報
- Google ビジネス プロフィール ヘルプ|Google のローカル検索結果のランキングを改善するヒント
- Search Engine Land|Inside Google Maps: 72 ranking signals and the architecture behind local search
- Whitespark|Local Search Ranking Factors 2026
- MEO対策とは?やり方5ステップとMEOだけでは足りない理由
- ローカルSEO対策とは?順位を決める3要因とAI時代のやり方
- MEOアルゴリズムの攻略完全ガイド|上位表示の仕組みと具体的な対策
- MEO対策を自分でやる完全ガイド|手順・アルゴリズム・ペナルティ対策
- MEOで上位表示させる施策|店舗集客での重要性
- Googleビジネスプロフィールの電話が減った|正常な減少と異常の見分け方

