SEO業者の選び方とは、Googleのガイドラインに沿った健全な施策を行う業者を見極め、順位保証や”Google公認”を謳う悪質業者を避けるための判断基準を指します。2026年6月にGoogleは公式ガイド「Do you need an SEO?」を更新し、詐欺的なSEO業者をFTC(米連邦取引委員会)へ通報するよう史上初めて推奨しました。料金と作業内容を開示できるかどうかが、信頼できる業者かを見分ける分かれ目になっています。
創業直後や事業拡大期には、SEO業者からのDMや営業電話が一気に増えます。「すぐ1位にします」「Googleと特別なパイプがあります」といった言葉に、不信感を抱いたまま依頼を保留している方も多いはずです。本記事では、Google公式の最新基準と、当社代表が臨床検査技師として10年以上従事してきた「精度管理(QC)」の視点を組み合わせ、業者の言動を「正常範囲」と「異常値」に線引きする判断軸を解説します。
この記事でわかること
- 公式準拠が最低条件: 推奨施策の根拠をGoogle公式ソースで示せる業者かどうかが、信頼性の土台になります。
- 異常値は即チェック: 「順位保証」「Google公認ツール」「特別な関係」は、精度管理でいう”外れ値”。1つでも出たら警戒対象です。
- 開示できる業者を選ぶ: 料金・作業範囲・CMS環境ごとの工数を明示できる業者が健全です。当社は構造化マークアップ代行を1ページ1,000円から開示しています。
結論|健全なSEO業者を見極める3つの軸
健全なSEO業者かどうかは、次の3つの軸で判断できます。
第一に「Google公式への準拠」です。推奨する施策について、Search Console ヘルプやGoogle Search Central ブログといった信頼できるソースで根拠を示せるかを確認します。第二に「異常値シグナルの有無」です。後述する順位保証や”Google公認”の主張など、明確に危険な言動がないかを点検します。第三に「作業と料金の開示」です。何を・いくらで・どの手順で行うのかを説明できる業者は、内部の工程が整理されている証拠です。
(アイダイム分析)この線引きには、臨床検査の精度管理の考え方が役立ちます。検査の現場では、測定値が平均から標準偏差の2倍(2SD)を超えて外れた場合、まず「外れ値」として一旦立ち止まり、原因を確認します。重要なのは「どの程度外れたら、何をするか」をあらかじめマニュアル化しておく点です。そしてこのマニュアルを作ること自体が、最も手間のかかる本質的な作業です。SEO業者選びも同じで、業者の言動を「正常範囲・警戒域・異常域」に分け、異常域のシグナルが出たら即座に確認・再検討するという基準を、依頼前に自分の中に持っておくことが防衛になります。
以下では、この3軸を支える「2026年6月のGoogle公式更新」「異常値の具体的なシグナル」「料金開示の実例」を順に見ていきます。
なぜ今「業者選び」が重要か|2026年6月Google公式更新の要点
2026年6月6日、Search Engine Journalの報道により、Googleが公式ガイド「Do you need an SEO?」を約7箇所にわたって更新したことが明らかになりました。これは、業者選びの基準が公式レベルで一段引き上げられたことを意味します。主な変更点は次のとおりです。
1つ目は、詐欺的なSEOサービスについて、米FTC(連邦取引委員会)への苦情提出を史上初めて推奨した点です。2つ目は、第三者のSEOツールについて「Googleはツールを評価・承認しておらず、内部のランキングデータも保有しない」と明記し、”Google公認”を謳う主張に注意を促した点です。3つ目は、有用なサービス一覧に「生成AI最適化(AEO/GEO)」を新規追加した一方で、その主張がGoogleの公式ガイダンスに沿っているか確認するよう警告した点です。4つ目は、スパムポリシーに違反する手法が、順位の下落やインデックスからの削除を招く可能性があると改めて明示した点です。
(アイダイム分析)この更新の本質は、「業者の良し悪し」がGoogle社内の評価だけでなく、消費者保護という外部の規範にまで接続された点にあります。つまり、業者を選ぶ側も「公式ガイダンスと照合する」という習慣を持つことが、これまで以上に重要になりました。
避けるべき悪質SEO業者の特徴|異常値の5シグナル
悪質なSEO業者には、共通する「異常値」のシグナルがあります。健全な業者の言動(正常範囲)と並べて比較すると、違いが明確になります。
| 点検項目 | 正常範囲の業者 | 異常値の業者(要警戒) |
|---|---|---|
| 順位の約束 | 上がる「見込み」は示すが保証はしない | 「1位を保証します」と断言する |
| 推奨の根拠 | 公式ソース(Search Central等)を提示できる | 「Googleと特別な関係がある」と主張する |
| ツールの扱い | スコアの算出根拠を説明できる | 「Google公認ツール」を強調する |
| 作業内容 | 料金・工程・CMS条件を開示する | 内容が不透明で「おまかせ」になりがち |
| 手法 | ガイドライン準拠を明言する | 大量の被リンク販売などスパム的手法を提案する |
これらのうち1つでも「異常値の業者」に当てはまる項目があれば、その時点で立ち止まり、根拠を確認する段階に進みます。判定の流れは次のとおりです。
異常シグナルを検出しても、いきなり契約を打ち切る必要はありません。まずは根拠の提示を求め、公式ガイダンスと照合し、それでも改善されない場合に見送りや通報を検討します。
Q. 悪質なSEO業者の見分け方は?
A. 「1位を保証」「Googleと特別な関係がある」「Google公認ツール」を謳う業者は要注意です。Google公式は順位保証を不可能と明言しており、これらは典型的な”異常値”のシグナルです。料金や作業内容を開示できるかも判断材料になります。
特に「順位保証」は、構造的に成立しないにもかかわらず多用される売り文句です。次の章で、なぜ保証が不可能なのかを掘り下げます。
「順位保証」がなぜ不可能か|保証を謳う業者のカラクリ
検索順位は、複数の制御できない変数で決まります。Google自身のアルゴリズム評価、競合サイトの動き、そして年に複数回行われるアルゴリズム更新です。業者が完全にコントロールできる要素は、この中に含まれていません。Google公式も「Googleで1位を保証できる者はいない」と明言しており、保証を掲げること自体が公式ガイダンスから外れた主張になります。
それでも「保証」を謳える業者には、カラクリがあります。検索数が極端に少ないニッチなキーワードを選び、そこで「1位」を演出するケースです。実際の集客につながらないキーワードであっても、契約上は「1位達成」と報告できてしまいます。
(自社検証)当社がタイ・台湾で実施したSEOでは、対象キーワードで2週間以内に1位を獲得した実績があります(競合が比較的少ないローカル系キーワードを中心とした条件下)。また、海外SEO対策では+255%の急上昇を記録したキーワードもあります。ただし、これらはあくまで「結果」であり、依頼前に「保証」したものではありません。健全な業者は、過去の実績を示すことはできても、未来の順位を保証することはできない——この区別が、業者を見極める一つの基準になります。
Q. SEOの順位保証は本当に可能ですか?
A. 不可能です。検索順位はアルゴリズム評価・競合の動き・アップデートという業者が制御できない変数で決まります。Google公式も「1位を保証できる者はいない」と明言しており、保証を謳う業者は検索数の少ないキーワードで実績を演出している場合があります。
では、保証の代わりに何を見れば良いのでしょうか。鍵は「料金と作業範囲をどこまで開示できるか」です。
健全な業者は料金と作業範囲を開示できる|自社の料金体系の実例
健全な業者の最大の特徴は、「何を・いくらで・どの手順で行うか」を具体的に説明できる点です。逆に、作業内容が「おまかせ」で料金の根拠も曖昧な業者は、内部の工程が整理されていない可能性があります。ここでは、当社が実際に開示している構造化マークアップ代行の料金体系を例に、開示とはどういうことかを示します。
(自社検証)当社の構造化マークアップ代行は、1ページあたり1,000円からを基準としています。ただし重要なのは、この金額が「作業範囲」と「環境」で変動するという点です。たとえば、構造化データのコードを作成して納品するだけなのか、実装まで代行するのかで作業量は大きく異なります。さらに、WordPressのようなCMSが導入されているのか、CMSがなく個別対応が必要なのかでも、工数は変わります。
| 作業範囲 | 内容 | 費用の目安 |
|---|---|---|
| コードのみ提供 | 構造化データのコードを作成して納品(実装は自社で行う) | 1ページ1,000円〜 |
| 実装代行(WordPress) | コード作成+WordPressへの実装まで代行 | 環境を確認のうえ見積り(工数が増加) |
| 実装代行(その他CMS/CMSなし) | CMSの仕様確認や個別対応が必要 | 個別見積り(作業量が大きく変動) |
このように、一律の金額を提示せず、条件によって費用が変わることを正直に説明できること自体が、健全な業者の証拠です。発注前に「自社の環境ではどの作業範囲が必要で、いくらになるのか」を確認しておくと、後のトラブルを防げます。外注の進め方や費用の全体像は「SEO外注で失敗しない!費用・選び方・成功戦略を徹底解説」でも整理しています。
📌 構造化マークアップの代行をお考えの方はこちら
→ 構造化マークアップ依頼の費用と相場を徹底解説
Q. SEO業者への依頼相場はいくらですか?
A. 作業内容で大きく変わります。例えば当社の構造化マークアップ代行は1ページ1,000円からですが、コードを提供するだけか実装まで代行するか、CMS環境(WordPress等)の有無で作業量と費用が変動します。料金の根拠を開示できる業者を選ぶことが重要です。
料金の透明性と並んで、業者が提示する「ツールのデータ」も冷静に見る必要があります。
第三者ツールと”Google公認”主張の見極め
業者は、契約時や報告時に各種のSEOツールのスコアを提示することがあります。ここで注意したいのが、2026年6月のGoogle公式更新で明記された警告です。Googleは「第三者のSEOツールを評価・承認しておらず、内部のランキングデータも保有しない」としています。つまり、「Google公認のスコア」や「Googleの内部データに基づく指標」という説明は、原理的に成り立ちません。
Google Search Centralの第三者ツール・アドバイス向けの公式ページでも、良い助言とそうでない助言の見分け方が示されています。良い助言は「データや経験に基づく意見であると明示する」か、「公式ガイダンスを引用して裏付ける」かのいずれかです。逆に、「Googleがこう言っている」と断定しながら公式の裏付けを示せない主張は、警戒の対象になります。
(アイダイム分析)ツールのスコア自体が無意味なわけではありません。問題は「Googleの内部評価そのもの」と誤認させる説明です。業者がツールを使う際は、そのスコアが何をどう計算した値なのかを説明でき、Google公式ガイダンスと矛盾しないかを確認できる姿勢があるかどうかを見るとよいでしょう。
Q. “Google公認”のSEOツールは信頼できますか?
A. Google公式は第三者ツールを評価・承認しておらず、内部ランキングデータも保有しないと明言しています。”Google公認”を謳うスコアは鵜呑みにせず、業者の助言が公式ガイダンスに沿っているかを照合することが推奨されています。
近年は、AI検索への対応を売りにする「AEO/GEO業者」も増えています。この新しい領域にも、見極めのポイントがあります。
AEO/GEO業者の見極め|AI検索時代の新しい注意点
AEO(Answer Engine Optimization)やGEO(Generative Engine Optimization)は、AI Overviewsや生成AIによる回答での露出を狙う最適化施策です。2026年6月のGoogle公式更新で、これらは「有用なサービス一覧」に正式に追加されました。つまり、AI検索最適化そのものは正当な領域です。
ただしGoogleは同時に、AEO/GEOを謳うサービスの主張が公式ガイダンスに沿っているかを確認するよう警告しています。「AI検索で必ず引用されます」といった保証型の表現は、順位保証と同じ構造の異常値と考えてよいでしょう。
なお、AI検索での露出は2026年6月時点で公式に可視化され始めています。Googleは「検索生成AIパフォーマンスレポート(Search Generative AI performance report)」をSearch Consoleに導入し、AI Overviewsなどでの表示回数(インプレッション)をページ単位で確認できるようにしました。現時点では英国先行のベータ提供で、表示回数のみ(クリックやクエリは未対応)ですが、AEO/GEO業者の成果報告も、今後はこうした公式データと照合できる方向に進んでいます。AI検索最適化の全体像は「【栃木版】LLMO対策の教科書:AIに選ばれる検索戦略とコンサルティング」で詳しく解説しています。
Q. AEO・GEOを謳う業者は依頼すべきですか?
A. AEO/GEO(AI検索最適化)は2026年6月にGoogleが有用なサービス一覧へ追加した正当な領域です。ただしGoogleは、その主張が公式ガイダンスに沿うか確認するよう警告しています。過度に強調する業者ほど根拠の提示を求めましょう。
最後に、もし悪質な業者に遭遇してしまった場合の対処を確認しておきます。
悪質業者に遭ったら|FTC通報と日本の景表法
万が一、虚偽の実績表示や根拠のない順位保証といった被害に遭った場合、通報先があります。Google公式は、詐欺的なSEO業者について米FTC(連邦取引委員会)への通報を案内しています。通報先は電話の1-877-FTC-HELP(米国内)、米国外からはeconsumer.govです。
日本国内では、景品表示法のステルスマーケティング告示(2023年10月1日施行)が関係します。広告であることを隠した口コミ投稿やレビュー操作、いわゆるサクラ的な外部対策は、この規制の対象となり得ます。業者が「口コミを増やします」「自然な形でレビューを投稿します」と提案する場合、その手法が法令に抵触しないかを確認する必要があります。
(アイダイム分析)通報や法令は「最後の手段」です。本来は、依頼前の段階で異常値シグナルを検出し、契約に進まないことが最善の防衛になります。すでに悪評の拡散やサジェスト汚染などの被害が出ている場合の対処は「【図解】逆SEOとは?不都合な検索結果を押し下げる仕組み・費用・業者選び」を参考にしてください。
Q. 悪質なSEO業者はどこに通報できますか?
A. 米国ではFTCへ1-877-FTC-HELP、米国外はeconsumer.govが案内されています。日本では、広告を隠した口コミ投稿等が景品表示法のステマ規制(2023年10月施行)の対象となり得ます。
業者選びで迷ったときは、いきなり契約せず、まず自社サイトの現状を客観的に診断することをおすすめします。
📌 業者選びに迷ったら、まずは現状診断から
→ SEO無料相談で失敗しない!プロに聞く診断内容と業者の選び方
参考情報
- Google’s Updated Guidance Urges FTC Complaints Against Shady SEOs(Search Engine Journal, 2026/06/06): https://www.searchenginejournal.com/googles-updated-guidance-urges-ftc-complaints-against-shady-seos/578151/
- Do you need an SEO?(Google Search Central 公式ドキュメント): https://developers.google.com/search/docs/fundamentals/do-i-need-seo
- Google Search’s Guidance on Third-Party SEO Tools & Advice(Google Search Central 公式): https://developers.google.com/search/docs/fundamentals/third-party-seo
- Introducing Search Generative AI performance reports in Search Console(Google Search Central Blog, 2026/06/03): https://developers.google.com/search/blog/2026/06/gen-ai-performance-reports

