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サジェスト対策とは?グレーな操作と正規の削除申請の違い

サジェスト対策とは?グレーな操作と正規の削除申請の違い

サジェスト対策とは、Googleなどの検索ボックスに表示される予測変換(オートコンプリート)に出るネガティブな語を、公式の削除申請や法的手続によって抑制・除去する取り組みのことです。ただし「サジェスト対策」という言葉は2つの意味で使われており、片方はGoogleの規約に抵触するグレーな手法です。この違いを理解しないまま業者に依頼すると、かえってペナルティを招くリスクがあります。

この記事でわかること

  • サジェスト対策には2種類ある: 望むワードを「表示させる操作」はGoogleの規約に抵触するグレー手法、ネガティブワードを消す「削除申請」が正規ルートです。
  • 自分で無料でできる第一歩がある: ポリシー違反のサジェストは、専用フォームから個人でも無料で削除申請できます。
  • 業者選びはガイドライン遵守の明示で見極める: 即時削除を保証する業者ほど、検証できない約束をしている可能性があります。
目次

サジェスト対策とは?「表示操作」と「削除申請」は別物

「サジェスト対策」と一括りに語られますが、実際には目的が正反対の2つの施策が混在しています。この区別が、対策の成否とリスクを分ける最初の分岐点になります。

ひとつは、自社名や商品名と一緒に望ましいキーワード(サービス名など)を意図的に表示させる施策です。検索結果のアクセス数を増やす目的で語られることが多く、SEO対策と混同されがちです。もうひとつは、自社名と一緒に「ブラック」「やばい」などのネガティブな語が表示される状態(サジェスト汚染)に対し、その語を削除・抑制する施策です。

「サジェスト対策」 ①表示させる操作 望むワードを意図的に表示 ②削除申請 ネガティブワードを消す グレー(規約違反の恐れ) ペナルティのリスクあり 正規ルート 公式フォーム・法的手続

この2つは、Googleとの関係性がまったく異なります。前者の「表示させる操作」は、後述するとおりGoogleの規約に抵触するグレーな領域に踏み込みます。一方、後者の「ネガティブワードの削除申請」は、Googleが公式に窓口を用意している正規のルートです。読者の多くが本当に困っているのは後者であり、本記事もネガティブなサジェストへの対処を中心に解説します。

(実務知見)実際にサジェストや風評の相談に来られる中小企業の担当者・経営者の方は、ある程度のリテラシーを持って来られるケースが多いと感じています。サジェストという仕組み自体、検索に詳しくないとたどり着かない概念であるため、「逆SEO(検索結果の押し下げ)と完全に混同している」という方は意外と少ない印象です。むしろ問題は、「サジェスト対策」という言葉が指す施策の中身が2種類あることが知られていない点にあります。

Q. なぜネガティブなサジェストが表示されるのですか?

A. 実際に多くの人がその語で検索した結果が反映されているためです。誰かが意図的に書き込んだ文章ではなく、検索回数や関連するWeb上の情報量などをアルゴリズムが集計して自動生成しています。事実かどうかは問われないため、根拠のない噂でも表示されることがあります。

つまり、サジェストは「検索行動の集計結果」であり、これが対策の難しさと打ち手の方向性を決めています。次章では、その表示の仕組みをもう少し詳しく見ていきます。

なぜネガティブなサジェストが表示されるのか

ネガティブなサジェストへの対策を考える前に、なぜそれが表示されるのかという仕組みを理解しておく必要があります。仕組みを誤解すると、効果のない対策に時間とお金を使うことになるからです。

Googleのサジェスト(正式にはオートコンプリート)は、ユーザーが検索ボックスに入力を始めた語句に対し、実際に行われた検索を反映して候補を表示します。表示される候補は、多くのユーザーが検索しているキーワード(検索ボリューム)、最近話題になっているキーワード(検索トレンド)、キーワードと関連性が高いと判断されたWeb上のコンテンツ、そして検索している地域などの要素を組み合わせて決まります。

ここで重要なのは、サジェストが「事実かどうか」を判定していない点です。会社名の後ろに「ブラック」「パワハラ」といった語が表示されるのは、それが事実だからではなく、その組み合わせで検索した人が一定数いたからにすぎません。この仕組みを逆手に取り、ネガティブな語で繰り返し検索して意図的にサジェストを汚染する嫌がらせ(サジェスト汚染)も存在します。原因としては、元従業員による嫌がらせ、競合他社による妨害、噂を聞いた一般ユーザーが真偽を確かめるための検索、といったパターンが指摘されています。

(アイダイム分析)この「事実かどうかを問わない」という性質は、臨床検査の世界でいう偽陽性に似ています。検査値が異常を示しても、それが本当の異常なのか測定上のノイズなのかを切り分ける必要があるのと同じで、ネガティブなサジェストも「実害のある汚染」なのか「一時的な検索の揺らぎ」なのかを見極めてから対処すべきです。放置すればアルゴリズムが「需要のある語」と学習して固定化する恐れがある一方、慌てて不適切な対策を打つとかえって悪化させることもあります。

この仕組みを踏まえると、対策は大きく「正規の削除申請」と「グレーな表示操作」に分かれます。次章では、なぜ後者がリスクを伴うのかを整理します。

サジェストを意図的に表示させる操作はなぜグレーなのか

「サジェスト対策」を業者に相談すると、望ましいキーワードを表示させる、あるいはネガティブな語を別の語で押し下げるといった提案を受けることがあります。しかし、この「意図的に表示をコントロールする」アプローチは、Googleの規約に抵触するグレーな領域です。

Googleは人為的な介入を防ぐシステムによってオートコンプリートを運用しており、サジェストを意図的に操作しようとする行為はペナルティの対象になり得ます。具体的にガイドライン違反の可能性がある施策として、自動化ツールやスクリプトを使った大量検索、クリック操作や検索操作の人為的な誘導、スパム的なリンク構築によるサジェスト誘導、キーワードだけを盛り込んだ低品質コンテンツの量産などが挙げられます。こうした操作行為は検索エンジンに検知されると、検索順位の低下やインデックス削除といったペナルティを招くリスクがあります。

下の表は、サジェスト対策を「正規ルート」と「グレーな操作」に整理したものです。

区分具体的な手法Googleとの関係
正規ルートポリシー違反・違法なサジェストの削除申請、法的手続による送信防止措置Googleが公式に窓口を用意(規約内)
グレーな操作自動化ツールでの大量検索、検索操作の人為的誘導、スパム的リンク構築スパムポリシー・利用規約に抵触する恐れ。ペナルティ対象
中間(要注意)ポジティブな情報発信による自然な検索行動の誘発中長期施策。即効性は低いがリスクは低い

表のとおり、即効性をうたう「表示操作」ほどGoogle規約に近づき、リスクが上がる構造になっています。

(アイダイム分析)サジェストの表示は、結局のところSEOと同じく競合との相対的な力関係で決まります。あるキーワードを表示させられるかどうかは、その語に対する検索需要と関連情報の量で決まるため、技術的に「対策できる」ケースは確かに多く存在します。しかし、それを人為的に動かそうとした瞬間に、Googleの規約違反というグレーゾーンに足を踏み入れることになります。当社では、こうした表示操作型の手法は本質的にリスクを内包すると判断しており、推奨していません。読者の方も「サジェストに望むワードを表示させます」という提案を受けたら、それがどの手法を指すのかを必ず確認すべきです。

Q. サジェスト対策はGoogleからペナルティを受けませんか?

A. 手法によります。ポリシー違反のサジェストを削除申請する正規ルートはペナルティの対象になりません。一方、自動化ツールでの大量検索など、サジェストを意図的に表示・操作する行為はスパムポリシーに抵触し、検索順位の低下などのペナルティを受けるリスクがあります。

では、リスクを避けながら自分でできる正規の対策とは何か。次章で具体的な手順を解説します。

自分でできる正規のサジェスト対策|削除申請の手順

ネガティブなサジェストへの最初の一手は、業者に頼る前に自分で無料で着手できます。それが、Googleのオートコンプリートポリシーに基づく削除申請です。

Googleは、暴力的・残虐な内容、性的に露骨な内容、ヘイトや差別的な内容、特定の個人に対する中傷的な内容、危険・有害な内容、個人情報を含む候補などを、オートコンプリートポリシーの違反として削除対象としています。表示されているサジェストがこれらに該当する場合、個人法人を問わず誰でも無料で削除をリクエストできます。

具体的な手順は次のとおりです。パソコンの場合、検索ボックスに対象のキーワードを入力してサジェストを表示させ、候補一覧の右下に表示される「不適切な検索候補の報告」をクリックします。続いて、該当するサジェストの横にあるマークを選び、フィードバックの画面で違反内容を選択して報告します。名誉毀損やプライバシー侵害など法的な理由での削除を求める場合は、Googleの法律に基づく削除リクエスト用フォームから申請します。

ただし、申請にあたっては2つの注意点があります。第一に、削除が認められるのはポリシー違反または法的な問題が認められる場合に限られます。「○○社 悪い」「○○店 まずい」のような主観的な表現や、事実に基づく内容(例:実際に起きた事件名など)は、表現の自由や利便性の観点から削除されないことが多いのが現実です。第二に、同じキーワードに対する削除申請は基本的に1回が重要です。1度目が通らないからと繰り返し申請しても、Googleからは回答済みとして扱われ、2回目以降は効果的ではありません。最初の申請で違反根拠を的確に示すことが鍵になります。

なお、申請前に検索ボックスに表示されているのが「サジェスト」なのか「自分の検索履歴」なのかを確認してください。パソコンでは、キーワードの左に時計マークがあれば検索履歴、虫眼鏡マークがあればサジェストです。履歴を誤って申請しないよう、先にGoogleアカウントの検索履歴を整理しておくと確実です。

Q. サジェストは自分で消せますか?

A. ポリシー違反に該当する場合は、専用フォームから個人でも無料で削除申請できます。ただし、違反に当たらない主観的な表現や事実に基づく内容は、自力での削除は難しいのが実情です。その場合は法的手段や中長期的な情報発信が選択肢になります。

削除申請で消えない場合、次に検討されるのが法的手段です。ただしこの選択肢には、現場で見えてくる現実的な限界があります。

法的手段によるサジェスト・風評対策の現実

削除申請で対応できないネガティブなサジェストや、サジェストの原因となっている誹謗中傷記事については、法的手段が選択肢になります。その根拠となる法律が、近年大きく改正されました。

従来「プロバイダ責任制限法」と呼ばれてきた法律は、2024年5月公布の改正法(令和6年法律第25号)により正式名称が「特定電気通信による情報の流通によって発生する権利侵害等への対処に関する法律」へ変更され、通称も「情報流通プラットフォーム対処法(情プラ法)」となり、2025年4月1日に施行されました。この改正では、大規模なプラットフォーム事業者に対し、削除申出への対応の迅速化と、削除基準の策定・公表などの運用状況の透明化が義務付けられました。インターネット上の権利侵害に対し、送信防止措置(削除)の請求や発信者情報の開示請求を行う際の根拠法は、現在この情プラ法になります。

ただし、法的手段は万能ではありません。ここに、現場でしか見えてこない難しさがあります。

(実務知見)サジェスト自体への対応は比較的やりやすい部類ですが、風評(検索結果に出てくる記事そのもの)への対応はかなり難しいというのが実感です。「弁護士を通せば消える」と考えて法的手続に進むのは、状況によってはむしろ悪手になります。違法性が明確でない投稿は取り消してもらえないことも多く、時間と費用をかけたうえで削除に至らないケースが少なくありません。弁護士費用をかける前に、その投稿が本当に削除可能な違法性を備えているのか、削除申請やサイト管理者への依頼で済まないのかを冷静に切り分けることが先です。

逆SEO(検索結果の順位を押し下げる手法)との使い分けについては、「【図解】逆SEOとは?不都合な検索結果を押し下げる仕組み・費用・業者選びを完全解説」で詳しく解説しています。サジェスト対策と逆SEOは別の施策であり、目的に応じて選ぶ必要があります。

つまり、法的手段は「最後の手段」であり、着手前の見極めが成否を分けます。この見極めを業者に委ねる場合、業者選びそのものが極めて重要になります。

業者に依頼する前に確認すべきこと(QC視点)

自力での削除申請や見極めが難しい場合、専門業者への依頼が選択肢になります。しかし、サジェスト・風評対策の業界は、サービス範囲と費用が不透明になりがちな領域です。ここで業者を見極める視点を持っておくことが、無駄な出費とトラブルを避ける鍵になります。

(アイダイム分析)当社は臨床検査技師の精度管理(QC)の考え方をマーケティングに転用していますが、業者選定でも同じ発想が有効です。検査の世界では、ある測定結果が信頼できるかどうかを「再現性があるか」「どの工程を経た結果か追跡できるか(トレーサビリティ)」で判断します。これを業者選定に当てはめると、見るべきは「その業者の約束が検証可能な形になっているか」です。「必ず消します」「最短即日で表示させます」といった断定は、検証できない約束の典型です。サジェストの削除可否は最終的にGoogleの判断に委ねられる以上、結果を保証できる業者は原理的に存在しません。保証をうたうこと自体が、グレーな手法を使っているサインか、検証不能な約束をしているサインだと捉えるべきです。

具体的に契約前に確認すべき項目を、下の表に整理しました。

確認項目確認すべき理由危険なサイン
ガイドライン遵守の明示グレーな表示操作はペナルティリスクがある手法を具体的に説明しない
対応範囲(Google/Yahoo!等)検索エンジンごとに料金・手続が異なる「Googleのみ」を明示せず追加費用が発生
成果の定義と測定方法サジェストはGSCのような明確な指標がない「必ず消える」と結果を保証する
法的サポートの有無削除申請には法的根拠の提示が必要な場合がある法務連携の体制が不明確

この表の項目を契約前に質問し、明確に答えられない業者は避けるのが無難です。特に「成果の保証」は、検証可能性の観点から最も警戒すべきポイントです。

📌 サジェスト対策・風評被害でお困りで、どの手法が自社に適しているか判断に迷う方へ。手法の切り分けと業者選定の考え方についてご相談を承っています。
→ 【図解】逆SEOとは?仕組み・費用・業者選びを完全解説

業者選定の視点が定まったところで、最後に多くの相談者が陥りやすい失敗パターンを共有します。

サジェスト対策でよくある失敗とつまずき

サジェスト対策で困って相談に来られる方には、共通したつまずきのパターンがあります。事前に知っておくことで、状況を悪化させる行動を避けられます。

最も多いのが、仕組みを誤解したまま自己流で対処しようとするケースです。サジェストが「検索された語の集計」だと知ると、「ではポジティブな語で大量に検索すれば上書きできるのでは」と考える方がいます。しかし前述のとおり、自動化ツールや人為的な大量検索はペナルティの対象であり、理論上は可能でも実務上は推奨できません。手間をかけた結果、かえってリスクを背負うことになります。

次に多いのが、削除申請を焦って繰り返してしまうケースです。1度目の申請が通らないと、すぐに2度目、3度目と申請を重ねる方がいますが、Googleからは回答済みとして処理され効果はありません。むしろ最初の申請で、どのポリシーにどう違反しているのかを的確に示すことに労力を割くべきです。

(実務知見)もうひとつ現場でよく見るのが、いきなり高額な法的手続や業者契約に進んでしまうパターンです。前章でも触れたとおり、風評(検索結果の記事)への法的対応は難易度が高く、弁護士を起用しても削除に至らないことがあります。まず自分でできる無料の削除申請を試し、それで消えない場合に「なぜ消えないのか(違反に当たらないのか、事実に基づくのか)」を見極めてから次の手段を選ぶ、という順序を踏むだけで、無駄な出費の多くは避けられます。

なお、サジェストの原因がネガティブSEO(第三者による意図的な攻撃)である場合は、攻撃の手口を理解したうえでの対処が必要です。詳しくは「ネガティブSEOとは?攻撃の手口とサイトを守る対策・復旧方法を解説」をご覧ください。

こうした失敗を避け、正しい順序で対処すれば、サジェスト対策は決して手の届かないものではありません。

サジェスト対策のよくある質問

Q. サジェスト対策の費用相場はどのくらいですか?

A. 自分で削除申請を行う場合は無料です。業者に依頼する場合は、対象の検索エンジン数やキーワード数、成果報酬型か月額固定かといった契約形態によって幅があります。料金の安さよりも、対応範囲と成果の定義が明確かどうかで選ぶことをおすすめします。

Q. サジェスト対策にはどのくらいの期間がかかりますか?

A. ポリシー違反を根拠とした削除申請の場合は、Googleの審査結果次第のため期間は確定できません。ポジティブな情報発信による自然な改善を狙う場合は中長期の取り組みになります。「最短即日で消えます」と即時性を保証する業者は、検証できない約束をしている可能性があるため注意が必要です。

Q. Yahoo!のサジェストも対策できますか?

A. 可能です。Yahoo!はGoogleと類似の検索システムを利用しており、ヘルプセンターの問い合わせフォームから関連検索ワードの削除を申請できます。ただし申請窓口や手続はGoogleと異なるため、対策時は各検索エンジンごとに対応する必要があります。

参考情報

  • Google検索ヘルプ「Googleのオートコンプリート候補の仕組み」 https://support.google.com/websearch/answer/7315331
  • Google検索ヘルプ「不適切なオートコンプリートの予測の報告」 https://support.google.com/websearch/answer/106230
  • 総務省「インターネット上の違法・有害情報に対する対応(情報流通プラットフォーム対処法)」 https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/d_syohi/ihoyugai.html

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