急に検索順位が落ちた、身に覚えのない不自然なリンクが大量に増えている。
編集者masayukiそんな状況に心当たりはありませんか?もしかすると、それは「ネガティブSEO」の仕業かもしれません。
ネガティブSEOというのは、競合他社などが悪意を持ってあなたのWebサイトの評価を意図的に下げようとする行為です。以前はスパムリンクを大量に送りつける手法が中心でしたが、Googleのアルゴリズムが賢くなるにつれて、手口も巧妙になってきました。
今ではコンテンツの無断コピー、ハッキング、偽のレビュー投稿など、様々な方法で攻撃が行われています。
この記事では、ネガティブSEOの最新手口と「逆SEO」との違い、そして実際に被害を受けたときの具体的な対策と復旧方法を、専門的な視点から詳しく解説していきます。
ネガティブSEOとは?検索順位を下げる悪質な攻撃
ネガティブSEOとは、第三者が特定のWebサイトに対して悪意ある施策を仕掛け、検索順位を意図的に下落させる行為のことを指します。
Googleの「ウェブマスター向けガイドライン(品質に関するガイドライン)」に明確に違反するブラックハットな手法で、倫理的にも法的にも大きな問題があります。
なぜこんなことをするのか。主な目的は競合他社を検索結果から蹴落として、相対的に自社の順位を上げることです。
ただ、Googleのアルゴリズムは年々進化していて、今では外部からのスパム行為をかなり高い精度で検知し、自動的に無効化できるようになっています。昔ほど簡単に順位を操作することはできなくなったと言っていいでしょう。
とはいえ、巧妙な手口による攻撃リスクが完全にゼロになったわけではありません。検索順位が急に落ちたとき、それが自然なアルゴリズム変動なのか、それとも何者かの攻撃によるものなのか、見極める知識を持っておくことが大切です。
関連記事:SEOとは?基本的な考え方と対策について詳しく解説
ネガティブSEOと「逆SEO」の決定的な違い
「ネガティブSEO」とよく混同される言葉に「逆SEO」があります。この二つは目的も手法も、そして何より合法性の面でまったく異なるものです。検索エンジンの仕組みを正しく理解して、きちんと使い分けましょう。
以下の表に、両者の違いをまとめました。
| 特徴 | ネガティブSEO | 逆SEO |
|---|---|---|
| 目的 | 競合サイトの評価を下げ、検索順位を落とす | 自社の風評被害対策として、ネガティブなサイトの順位を下げる |
| 対象 | 競合他社などのWebサイト | 誹謗中傷やデマが書かれたサイト |
| 手法 | スパムリンク送付、コピーコンテンツ作成、ハッキングなど(攻撃) | 良質なコンテンツを作成し、自社サイトの順位を上げて悪評サイトを押し下げる(自衛) |
| 性質 | ガイドライン違反・違法性が高い | ホワイトハットSEOを用いた合法的な対策 |
つまり、ネガティブSEOは「他社への攻撃」であり、逆SEOは「自社ブランドを守るための監視・防衛策」というわけです。Web担当者はこの違いをしっかり頭に入れておきましょう。
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サイトの無料スピード診断代表的なネガティブSEOの手口と種類
攻撃者が使う手法は実に多岐にわたります。ここでは代表的なネガティブSEOの手口を紹介します。どれも検索順位に悪影響を及ぼす可能性があるものばかりです。
1. 大量のスパムリンク(低品質リンク)の送付
最も古典的な手口がこれです。アダルトサイトやリンクファーム(リンク集)など、検索エンジンから評価の低いサイトから、ターゲットとなるサイトへ大量に被リンクを設置します。低品質なリンクがたくさん集まることで、「このサイトはリンク購入などの不正をやっている」とGoogleに誤解させ、ペナルティを与えようという狙いです。
2. コンテンツの無断コピー(スクレイピング)
あなたのサイトの良質な記事をプログラムで自動的にコピーして、大量のコピーサイト(ミラーサイト)を作る手口です。Googleがコピーサイトの方を「オリジナル」と誤って認識してしまった場合、本家のサイトが「重複コンテンツ」とみなされて、ドメイン評価や順位が下落する恐れがあります。
3. Webサイトのハッキング・改ざん
サーバーの脆弱性を突いて、サイト内にウイルスやマルウェアを埋め込む行為です。また、サイトにアクセスしたユーザーを別のアダルトサイトなどへ飛ばす不正リダイレクトが設定されることもあります。Googleはユーザー保護を最優先するため、ハッキングされたサイトには警告を表示して、検索結果から除外することがあります。
4. 偽のリンク削除リクエスト・著作権侵害報告
サイト運営者になりすまして、良質な被リンク元に「リンクを削除してください」とメールを送る手口です。さらに悪質なのが、虚偽のDMCA(デジタルミレニアム著作権法)申請を行って、Googleに対して「このサイトは著作権侵害をしている」と嘘の報告をし、インデックスから削除させようとするケースです。
被害を受けているか確認する方法(診断チェック)
「もしかして攻撃されているかも?」と不安になったら、まずは落ち着いて事実確認を行いましょう。SEOツールやGoogle公式ツールを使った診断方法を解説します。
検索順位とトラフィックの急落を確認する
特定のキーワードだけでなく、サイト全体の検索順位やアクセス数が急激に下落していないか確認してください。ただし、Googleのコアアップデート時期と重なっている場合は、アルゴリズム変動の影響である可能性が高いです。時期や競合の動きと比較しながら、不自然な動きがないかを見極めましょう。
Googleサーチコンソールで被リンクを監査する
Googleサーチコンソールは最も確実な診断ツールです。「リンク」レポートを開いて、「上位のリンク元サイト」を確認します。ここに、海外の不明なドメインやアダルトサイトなど、まったく身に覚えのないドメインからのリンクが急増している場合は要注意です。CSV形式でダウンロードして、詳細を監視しましょう。
Google サーチコンソールを使った調査手順
- Google サーチコンソールにログイン
- 左サイドメニューから「リンク」を選択
- 「上位のリンク元サイト」枠内の「詳細」をクリック
- リンク数の多いサイトを確認し、不審な被リンク元がないかチェックする
不審なサイトや無関係なサイトからのリンクが多い場合、ネガティブSEOの兆候かもしれません。
健全なリンクは通常、関連性の高いサイトや取引先などから張られるものです。
不審なリンクを発見したら、後述する手順でGoogleサーチコンソールを通じてこれらを否認し、サイトへの悪影響を最小限に抑えましょう。サイトの健全性を保つためにも、悪質な被リンクの定期的な調査は欠かせません。
コピペチェックツールで重複コンテンツを探す
自社サイトのコンテンツが無断転載されていないか、Copyscape(コピースケープ)や無料のコピペチェックツールを使って調査します。
もし自社記事と酷似したページが大量に見つかったら、それが原因でGoogleからコピーコンテンツ扱いされて、評価を落としている可能性があります。
ネガティブSEO対策:被害を受けた時の復旧手順
万が一、ネガティブSEOの被害が疑われる場合でも、冷静に対処すれば復旧は可能です。ここでは具体的な対策と復旧手順を解説します。
悪質なスパムリンクを「否認ツール」で無効化する
明らかに悪意のある被リンク(スパムリンク)が大量に貼られた場合、Googleの「リンク否認ツール(Disavow Tool)」を使用します。これはGoogleに対して「特定のリンクを評価対象から外してほしい」と伝える機能です。
編集者masayuki注意点として、否認ツールは上級者向けの機能です。誤って良質なリンクまで否認してしまうと、かえって検索順位を下げる原因になります。
明らかに有害なリンクのみをリスト化して、慎重に使用してください。また、現在のGoogle(Penguin 4.0以降)はスパムリンクを「無効化(無視)」する処理にかなり長けているため、過度な心配は不要なケースも多いです。
Googleへのスパム報告とペナルティ回避
コンテンツを無断コピーされるなどのネガティブSEOに遭遇した際は、Googleへのスパム報告が有効な対処法です。Googleサーチコンソール内の「スパム報告ツール」を使えば、不正なコンテンツやスパム行為を報告できます。
スパム行為や不正行為のあるページ、または質の低いウェブページを報告する
参照:スパム行為や不正行為のあるページ、または質の低いウェブページを報告する
具体的には、問題のあるウェブページのURLと、なぜそのページが問題なのかをしっかり説明して報告します。スパム報告を行えば、Googleからの不利な評価を避けるのに役立ちます。ただし、報告してすぐに結果が出るわけではないので、早めの対応が重要です。
コピーサイトに対して削除申請(DMCA)を行う
コンテンツを丸ごとコピーされた場合は、Googleに対して「著作権侵害による削除申し立て(DMCA申請)」を行います。
これにより、コピーサイトを検索結果から除外することができます。また、コピーサイトが利用しているサーバー会社やドメイン管理会社に対して、サイトの削除要請を送ることも有効な手段です。
セキュリティ強化とハッキング対策
サイトが改ざんされた場合は、速やかにマルウェアを駆除して、パスワードの変更や2段階認証の導入を行いましょう。
CMS(WordPressなど)やプラグインを常に最新バージョンに保つことで、脆弱性を塞ぐことが重要です。Googleサーチコンソールに「セキュリティの問題」という警告が出ている場合は、修正後に審査リクエストを送信します。
編集者masayuki以下の重要10項目は一度は確認しておいたほうがいいマストの内容です。
関連記事:Webサイト脆弱性診断の完全ガイド|重要チェック項目TOP10とツール
SEOにおける「ネガティブワード」への対策(サジェスト汚染)
検索順位への攻撃とは別に、検索窓の予測変換(サジェスト)にネガティブな言葉が表示される「サジェスト汚染」も問題になります。例えば「企業名」と入力した際に、「最悪」「怪しい」「ブラック」といったネガティブワードが表示されるケースです。
これは広い意味でのネガティブSEO、あるいは風評被害に含まれます。
偽レビューや組織的な検索行動によって引き起こされることがあります。これらはクリック率(CTR)を下げて、ブランド毀損につながります。対策としては、Googleへの削除申請や、良質な情報を発信してポジティブな関連語を増やすといった「逆SEO」的なアプローチが必要です。
ネガティブSEOを未然に防ぐための予防策
攻撃を完全に防ぐことは難しいですが、被害を最小限に抑えるための予防策はあります。日頃のサイト運用保守の中に、以下の監視体制を組み込みましょう。
Googleサーチコンソールの通知設定
ペナルティ警告やマルウェア検出時にメールが届くよう設定して、異変に即座に気づけるようにします。
サイトのセキュリティ監視
WAF(Web Application Firewall)の導入や、セキュリティプラグインを活用して、ハッキングのリスクを低減させます。
ブランドメンションの監視
SNSや掲示板で自社の悪評が立っていないか、モニタリングツールで監視します。早期発見が炎上を防ぎます。
バックアップの定期取得
改ざん被害に遭った際、すぐに正常な状態へ復旧できるよう、データのバックアップを定期的に取りましょう。
逆SEO対策(ポジティブSEO)のアプローチ
逆SEO対策には、自社サイトの強化や、SNSなどでユーザーの関心を惹いて、イメージアップへつなげる方法があります。具体的には、以下の4つの方法が挙げられます。
- 自社サイトのコンテンツを充実させる
- 高品質な被リンクの獲得
- SNSでの活発な発信
- YouTubeなどでの動画発信
ユーザー満足度の高いコンテンツを作成して、関連性の高いサイトからの被リンクを獲得することで、SEOに強いサイトを構築しましょう。さらに、SNSやYouTubeを活用して自社の認知度を高め、ポジティブな企業イメージを築くことも大切です。
コンテンツやSNS、YouTubeの定期的な更新は、検索エンジンで上位表示される可能性を高めます。適切な逆SEO対策を実施することで、自社サイトの検索順位を向上させ、誹謗中傷やネガティブな情報を含むサイトを相対的に下位へ押し下げることが可能です。悪影響を最小限に抑えて、自社の評判を守りましょう。
まとめ:日頃の監視でサイトを守ろう
ネガティブSEOは、競合他社などによる悪質な検索順位操作の手法です。スパムリンクやハッキング、コピーコンテンツなど手口は多様ですが、Googleのアルゴリズムも進化していて、多くのスパムは自動的に無効化されます。そのため、過度に恐れる必要はありません。
重要なのは、定期的なサイト監視と正しい知識を持つことです。
- 検索順位とサーチコンソールを定期チェックする
- 不審な動きがあれば原因を切り分ける
- 必要に応じて否認ツールやDMCA申請を活用する
これらを徹底することで、あなたのWebサイトの資産価値を守ることができます。もし自社だけで判断が難しい場合や、深刻な順位下落が見られる場合は、専門のSEO会社へ相談することをおすすめします。
編集者masayukiまずはGoogleサーチコンソールを開いて、「リンク」レポートから不審なサイトからの被リンクがないか、直近のデータを確認してみましょう。やり方がわからない、不安な場合は弊社にお気軽にご相談ください。無料でサイト診断いたします!
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