WordPressの導入費用を項目別に解説!補助金制度も調べてみた!
「WordPressの初期費用っていくらかかるの?」
「WordPressを外注したら費用は高くなる?」
ホームページの新規立ち上げや、リニューアルを検討する場合に、その費用は気になるものです。
実は、WordPressには2種類あります。費用は自分で行う場合と、外注した場合で異なるだけではありません。自分で行う場合でも選び方によって費用が変わってくるため慎重に選びましょう。
本記事では、2種類のWordPressについて解説し、導入時の諸費用やその概要、大まかな費用について解説しています。
現在、WordPressの導入を検討している方には、本記事の内容は必見です。ぜひ最後までご覧いただき、WordPress導入の際に参考にしてください。
WordPress(ワードプレス)の導入費用は?
WordPressの導入費用について解説します。WordPressは、ブログ、ホームページ、ECサイトなどの制作・運用に使われるシステムで、以下の2種類があります。
- WordPress.com
- WordPress.org
WordPressは無料で使えると思っている方が多いです。しかし、実は無料版と有料版があります。
本章では、それぞれのプランについて詳しく解説しています。自分に合った選択をしましょう。
WordPress.com
「WordPress.com」は、WordPressが提供するブログサービスの一つです。このサービスは、無料から月額5,220円までのプランがあり、本格的なホームページを簡単に作成できます。
カスタマイズの自由度は制限されます。しかし、サーバーやドメインを取得する必要がないため、手軽に作成・運営を始めたい人にはおすすめです。
また、一般的にWordPressの「有料版」と言う場合、「WordPress.com」の有料版を指す場合が多いです。しかし、実は「WordPress.com」には無料版もあります。
WordPress.org
「WordPress.org」は、サイト構築に使われるソフトウェアです。一般的に無料のWordPressと言われるのは「WordPress.org」を指します。
ただし、サーバーやドメイン代は別途必要となり、ユーザー自身でサーバーやドメインの準備が必要です。
WordPress.comと大きな違いはあまりありません。コードの知識がない初心者でも操作しやすく、テーマやプラグインなどに制限はありません。
カスタマイズの自由度が高いため、自身がイメージするサイト設計が可能となるでしょう。
WordPress.comは5つの料金プランがある
WordPress.comは、5つの料金プランがあり、ユーザーのニーズや予算に合わせて様々な機能やオプションを提供します。
下記の表で各プランを簡潔に比較しているため、適切なプランを選ぶ際の参考にしてください。
無料 | パーソナル | プレミアム | ビジネス | コマース | |
月額(年額支払い) | 無料 | 500円 | 900円 | 2,900円 | 5,220円 |
独自ドメインの利用 | × | ○ | |||
広告を削除 | × | ○ | |||
テーマの利用 | 無料テーマのみ | デザイン性の高いプレミアムテーマが使い放題 | |||
プラグインのインストール | × | ○ | |||
容量 | 1GB | 6GB | 13GB | 50GB | 50GB |
ワンクリックの復元 | × | ○ | |||
SEOツール | × | ○ | |||
サポート | なし | メールのみ | メール+チャット | ||
オンラインストア向けオプション(最大/最小注文数量・在庫管理・再入荷通知など) | × | ○ |
無料プランは個人におすすめ
WordPress.comの無料プランは、個人の趣味や発信での利用がおすすめです。無料プランにはいくつかの制約があります。
- 独自ドメインを使用できない
- 広告表示がある
- デザイン性の高いテンプレートが使用できない
- プラグインが使用できない
上記のような制約があると企業のウェブサイトにとっては大きなデメリットになります。しかし、個人での利用においてはそれほど問題にならない場合が多いです。
プラグインの導入ができないため、問い合わせフォームの設置やスパム対策などの機能追加ができません。しかし、個人での利用ではあまり問題にならないでしょう。
以上の点を考慮して、無料プランは、制約を気にせず個人で利用する場合におすすめです。
有料プランは手軽にHPを構築したい人におすすめ
WordPress.comの有料プランは、独自ドメインの使用が可能で、広告表示もありません。
プレミアムプラン以上ならライブチャットの利用が可能です。ビジネスプラン以上になると、プラグインのインストールや、SEOツールの利用が可能で便利さが増します。
コマースプランはオンラインストア向けのデザインオプションが追加されるため、オンラインストア運営を考えている方におすすめです。
WordPress.comの有料プランは一見、最適に思えます。しかし、カスタマイズの自由度ではWordPress.orgが上回るため、本格的なサイト運営には、WordPress.orgが適しています。
ただし、簡単にサイト開設したい方や手軽さを求める方には、WordPress.comの有料プランは適切な選択肢といえるでしょう。
WordPress.orgは無料
WordPress.orgはサイト構築に利用される無料のCMSです。公式サイトからダウンロードし、レンタルサーバーにインストールして使います。
管理画面の操作感はテーマにより異なり、コードの知識がない初心者でも簡単に操作できるでしょう。
WordPress.orgについて以下の表で簡単にまとめています。WordPress.orgは無料ですが、サーバーやドメイン費用は別途必要です。費用の詳細については後ほど解説いたします。
WordPress.org | |
月額費用 | 無料※サーバー・ドメイン代などは別途必要 |
サーバー | 自身で用意する |
ドメイン | 自身で用意する |
独自ドメイン | ○ |
広告削除 | ○ |
テーマのインストール | ○ |
プラグインのインストール | ○ |
容量 | 自身で選べる |
カスタマイズ性 | 自由に選べる |
WordPressの初期費用
WordPress.orgは無料で利用できます。しかし、実際にサイトを立ち上げるには、以下の費用が必要となります。
- レンタルサーバー代
- ドメイン代
- SSL費用
- 有料テーマ代
- プラグイン
- 制作会社依頼費
これらの費用は、サイトの規模や目的、必要な機能によって異なります。項目別に詳しく解説していきましょう。
レンタルサーバー代は年間5,000円〜2万円
レンタルサーバーは、様々なサービス、データを保管、提供するコンピューターのようなもので、主なサーバーは「レンタルサーバー」「クラウドサーバー」「VPS」の3種類があります。
WordPressに対応可能なレンタルサーバーの料金は、年間5,000円〜2万円程度です。サーバーは、ホームページのデータを保管する役割を果たすだけでなく、スマホやPCにホームページを表示する役割もあります。
ホームページを公開するには、サーバーを用意しなければなりません。
レンタルサーバーを提供しているサービスには「ConoHa WING」「エックスサーバー」「ロリポップ!」「さくらのレンタルサーバー」などの利用が一般的です。
WordPress対応可能なレンタルサーバー | 初期費用(税込) | 月額換算料金(税込) |
ConoHa WING | 無料 | 1,452円~5,808円 |
さくらのレンタルサーバー | 無料〜17,600円 | 128円~26,400円 |
ロリポップ!レンタルサーバー | 無料 | 99円~2,200円 |
エックスサーバー | 無料 | 1,100円~5,280円 |
(2023年8月26日現在)
ドメイン代は年間数百円〜数千円
ドメインは、インターネット上の住所や表札のようなもので「○○○.com」や「○○○.jp」のように表されます。
例えば「https://www.○○○.com」のURLの「○○○.com」の部分がドメイン名です。
ドメインの種類はさまざまで「.com」や「.jp」など種類によって料金が異なります。また、ドメインの料金相場は、年間数百円〜数千円で、基本的には年間契約で料金を支払います。
ドメインの取得には「お名前.com」「ムームードメイン」「VALUE DOMAIN」など、代表的なサービスがあるため、選びやすいでしょう。ドメインの取得と更新の費用の目安については、以下の表で確認できます。
【お名前.comでドメイン取得した場合】
ドメインの種類 | 取得費用(税込) | 更新費用(税込) |
.com | 0円※2個目以降750円 | 1,287円〜 |
.jp(ローマ字) | 330円※2個目以降1,880円 | 3,091円〜 |
.net | 0円※2個目以降750円 | 1,507円〜 |
(2023年8月26日現在)
ドメインの選び方についてはこちら
SSL費用(基本的に無料)
SSLは「Secure Sockets Layer」というインターネット上でデータを暗号化し、送受信する仕組みです。ハッカーや第三者によるデータの改ざんや盗み見を防ぐ役割を果たします。
GoogleもSSL化を推奨しています。SSLが導入されていないサイトをGoogle Chromeで閲覧すると「保護されていない通信」と表示されます。ホームページ運用にはSSL化が必須となるでしょう。
レンタルサーバーでは、無料のSSLオプションが提供される場合が多いため、事前に「無料SSL」の提供の有無を確認してください。
レンタルサーバーがSSL化に対応していない場合、通信内容が第三者に傍受される危険性があるため、有料でのSSL化が必要です。SSL化費用の目安については、以下の表をご覧ください。
認証方法 | 認証レベル | 費用相場 |
---|---|---|
ドメイン認証(DV) | 低い | 年間数千円 |
実在証明型(OV) | 中程度 | 年間数万円 |
実在証明拡張型(EV) | 高い | 年間数十万円 |
有料テーマ(オプション)は買い切り5,000円〜2万円
WordPressでサイトを作る際、デザインを決める「テーマ」と呼ばれるテンプレートが必要です。
「テーマ」は、数千以上提供されています。無料テーマも数多くあります。しかし、より高品質なデザインや機能を求める場合は、有料テーマの導入がよいでしょう。
有料テーマは、買い切りで5,000円〜2万円の範囲で購入可能です。サイトをよりカッコよく見せたい場合や、特定の機能が必要な場合は、有料テーマの導入を検討してください。
人気がある有料テーマの購入費目安は、以下の表を参考にしてください。
有料テーマ購入費用目安
(2023年8月26日現在)
プラグイン(オプション)は数千円〜
プラグインは、WordPressの機能を拡張するためのソフトウェアです。
例えば、SEOの最適化や問い合わせフォームの管理など、さまざまな機能を簡単に追加できます。
ほとんどのプラグインは無料です。しかし一部有料のプラグインもあり、料金は月額数百円のものや、買い切りで数千円からなどさまざまです。
ただし、無料でインストールできるプラグインがたくさんあるため、有料のプラグインを利用する機会は限られるかもしれません。
制作会社に依頼する場合の追加費用の相場
WordPressのホームページ制作の費用は、制作内容や規模により30万円〜300万円以上となります。
ホームページ制作費用目安
- 10ページ:シンプルなホームページは30〜50万円
- 20ページ:充実した内容でオリジナルデザインなら50〜300万円
- 20ページ以上:集客・ブランディングを考慮すると300万円以上
料金の内訳目安
- インストール・初期設定:20,000円〜
- オリジナルテンプレート作成:30,000円〜
- 入稿作業:1ページ2,000円〜
- ディレクション費用:難易度や工数により変動
これらは最低限の項目で、追加機能やSEO対策の依頼でさらに料金は上がります。
既存のデザインテンプレートを活用すると費用を抑えられます。特定のテンプレートに特化した制作会社やフリーランスも存在するため、テンプレートが決まっている場合は依頼を検討してみましょう。
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Web制作に使える補助金・助成金は?
ホームページ制作に関連する補助金を利用すれば、費用を抑えつつ効果的なWEBサイトの構築が可能です。
本章では、ホームページ制作に活用できる補助金を3つ紹介します。
- IT導入補助金(サービス等生産性向上IT導入支援事業費補助金)
- 持続化補助金(小規模事業者持続化補助金)
- 事業再構築補助金
補助額や補助率は以下の表をご覧ください。各補助金の内容については、後ほど解説します。
最大補助額 | 補助率 | 申請方法 | |
IT導入補助金(通常枠) | 450万円 | 1/2以内 | 電子 |
持続化補助金 | 200万円 | 2/3(賃金引き上げ枠のうち赤字事業者3/4) | 電子または郵送 |
事業再構築補助金 | 1億5,000万円 | 1/3〜3/4 | 電子 |
(参考:IT導入補助金2023、小規模事業者持続化補助金<一般型>、事業再構築補助金、2023年8月25日現在)
IT導入補助金(サービス等生産性向上IT導入支援事業費補助金)
IT導入補助金は、中小企業や小規模事業者などの事業者が、生産性向上や業務効率化を目的にITツールを導入する際の経費を補助する制度です。
例えば、以下のようなツール費用の一部が、この補助金により補助されます。
- ホームページ作成
- クラウドツール
- 業務用ソフトウェアの導入
対象となる経費の1/2以内、最大で450万円が補助されるため、ITツール導入の際の負担を大きく軽減できます。これまでITツール導入のコストがネックで躊躇していた方も、この補助金を利用すれば実質1/2の費用で導入ができるでしょう。
持続化補助金(小規模事業者持続化補助金)
小規模事業者持続化補助金は、ホームページ制作などの販路拡大に関連する経費の一部を補助する制度です。持続化補助金の対象は、法人、個人事業、特定非営利活動法人などが含まれます。
商工会や商工会議所などがサポートし、小規模事業者の販路開拓や業務効率化を支援し、事業の持続・発展を図るための補助金です。
注意点として、新型コロナウイルスの影響を受けた事業者に支給される「持続化給付金」とは異なるものなので、混同しないようにしてください。
事業再構築補助金
事業再構築補助金は、ウィズコロナ・ポストコロナ時代の経済社会の変化に対応し、中小企業等の事業再構築を支援するための補助金です。
例えば、以下のように積極的な事業再構築を目指す中小企業や中堅企業への支援が対象です。
- 新しい分野に進出
- 事業を転換
- 業種や業態を変更
- 事業を再編
また、ホームページ制作に関連する経費も、この補助金の支援対象となります。
まとめ
WordPressには「WordPress.com」「WordPress.org」の2種類があります。
- WordPress.com:有料プランと無料プランがある
- WordPress.org:無料※サーバー・ドメイン料別途必要
WordPress.comに比べ、WordPress.orgは自由度が高く、自分の思う通りにカスタマイズできます。本格的にWEBサイトの運営を考えるなら、WordPress.orgがおすすめです。
しかし、とにかく、早く簡単にホームページを立ち上げたいと考えるなら、WordPress.comの有料プランもよいかも知れません。
初期費用、カスタマイズの自由度、そして将来の運用コストを考慮しての選択が重要です。また、制作会社への依頼が必要な場合、そのコストも考慮するのも忘れないようにしましょう。
WordPress.comとWordPress.org、両方の違いを理解し、自身のビジネスやプロジェクトのニーズに最適なものを選んでください。魅力的なホームページを作成し、あなたの会社やサービスの認知度を広げ、顧客の獲得を目指しましょう。