クリニックのホームページ作成費用の相場は？制作会社の選び方も解説

「クリニックのホームページ制作費はいくらかかるのか？」

「いい制作会社の選び方がわからない」

ホームページを新しく作ろうと考えてはいても、どこから手をつければよいか悩んでいる方も多いでしょう。

本記事では、クリニックのホームページ制作費用の相場や、制作会社選びのポイントについて解説しています。

さらに、制作会社に依頼する際の重要な注意点についても説明しています。クリニック経営や開業にともなうホームページ制作を検討している方に特におすすめの内容です。

ぜひ最後までご覧ください。

クリニックのホームページの重要性は？

現在、必要な情報はインターネットで得る時代です。病院やクリニックについても例外ではありません。

病院を利用する際、多くの方がインターネットで情報を探します。そのため、公式ホームページがあると、認知度が向上するでしょう。

ホームページに、院内の雰囲気・連絡先・休診日・スタッフ情報などを掲載すれば、ユーザーは来院しやすくなり、安心感や信頼性も高まります。

公式ホームページがない、または求めている情報がない場合、あなたのクリニックは選ばれにくくなるでしょう。ホームページを持ち、さらに、サイト上に患者が知りたい情報を掲載することがとても重要です。

ホームページに求められる機能性

クリニックのホームページには、クリニックの場所や連絡先、診療科目、医師の紹介などの基本情報を掲載する以外にも、患者さんが求めている機能があります。

ホームページの使いやすさはもちろん、オンライン予約や診断などは患者さんにとって大きなメリットです。

時間を気にすることなく予約できたり、病院での待ち時間を減らしたり、自宅にいながら診察を受けられたり、便利さが向上します。

ホームページを作成する際には、ユーザビリティを高める設計を心がけましょう。

ユーザビリティを高める設計

見やすさ、オンライン診療予約、オンライン診断などの機能性が必要になってくる　という内容

ホームページのユーザビリティ向上には、以下の3つの機能性が大切です。

• コンテンツの見やすさ：情報をすっきりと整え、患者さんがすぐに理解できるレイアウト
• オンライン予約機能：24時間、いつでもどこからでも予約ができる便利さ
• オンライン診断機能：自宅にいながら診察が受けられ、実際の診察が必要かどうかを事前に判断できる

今の時代は、患者さんが使いやすく、利用しやすいクリニックを目指す必要があります。

オンラインサービスを活用し、時間や場所を気にせず、どこからでも医療を受けられるようなサービスも大切です。

患者さんがストレスなくクリニックを利用できるようになり、ウェブサイトだけでなく、あなたのクリニックへの満足度も高まるでしょう。

クリニックのホームページ作成費用の相場は？

クリニックのホームページを作成する際、制作費用だけでなく、維持・管理費も考慮する必要があります。

ホームページ制作費用の相場は、30万円から50万円程度です。

しかし、制作費用に加えて維持・管理費がかかります。費用については、補助金の利用が可能な場合もあるため、この点については後述しましょう。

本章では「ホームページの制作費用」と「維持・管理・サポート費用」について詳しく解説します。まずは、ホームページ制作に必要な費用について理解しましょう。

制作費用

クリニックのホームページ制作費用は一般的に30万円〜50万円が相場です。しかし、診療科によってばらつきが見られます。美容外科は、ビジュアルに凝る傾向があるため50万円以上と高額になる場合が多いです。

さらに、プランティングや機能を追加すれば80万円以上になったり、デザインや写真にこだわると、費用が上がったりする場合もあります。

一般的な制作内容とは、以下の内容です。

• トップページのデザイン・コーディング
• サブページのデザイン・コーディング
• 必要に応じてシステム導入

また、制作会社にコンテンツを用意してもらう場合は、さらに費用が追加となり、制作期間なども変わってくるでしょう。

維持・管理・サポート費用

ホームページの制作だけではなく、維持・管理・サポート費用も重要です。

サポートを受ける場合、一般的には、以下のような費用がかかります。

• 基本的な管理・サポート：月額5千円〜2万円
• アップデート対応込みのサポート：2万円～5万円
• SEOコンサルティング付きのサポート：5万円以上〜

サポートを受けない場合でも、最低限、以下の維持費がかかります。

• サーバー費用
• ドメイン費用
• SSL費用

ホームページの運営において、セキュリティチェックやコンテンツの更新や追加は重要です。自身での運営も可能ですが、業務が忙しくホームページまで手が回らない場合は、制作会社への依頼も検討しましょう。

病院のSEOについてはこちら

クリニックのホームページ作成を依頼する業者の選び方は？

クリニックのホームページ作成を依頼する際、業者選びは非常に重要です。

選ぶ時のポイントは、以下の4つです。

• 医療系に強い制作会社を選ぶ
• クリニックのホームページを多数作成
• 会社によって異なる料金設定
• 制作担当やチェック体制が整っているか？

本章では、それぞれのポイントについて詳しく解説していきます。

医療系に強い制作会社を選ぶ

クリニックのホームページ作成にあたり、最も重要なのは、医療系に強い制作会社の選択です。

｢医療広告のガイドライン」は非常に厳しく、ガイドラインを知らない会社が制作すると、法律に違反する可能性があります。

また、患者さんが必要とする情報が不足し、来院につながらない可能性もあります。

開業準備には多くの手続きと作業が必要で、ホームページ制作だけに多くの時間は割けません。

そのため、医療や開業に詳しい会社にホームページ制作を依頼すれば、医師の負担を減らせるでしょう。

ホームページは完成しても終わりではなく、運用を続ける必要があります。開業後の運用や、将来のクリニックの展望も考慮した提案をしてくれる医療系に強い制作会社を選びましょう。

クリニックのホームページを多数作成

クリニックのホームページ制作業者を選ぶポイントは、制作実績の確認と、医療系に詳しいかどうかです。

開院時のホームページ制作経験が豊富な業者なら、スケジュールをしっかり管理できると考えられます。

まずは、制作したクリニックのホームページを確認し、デザイン・動線・取り扱い科目などを患者さんの視点でチェックしてください。見やすいサイトかどうか、制作会社の実力がわかるでしょう。

また、医療系に強いと言っても、得意な診療科目があります。サイトの規模、診療科目、機能を確認し、業者の得意分野を見極めてください。

これらのポイントを考慮し、自院の希望に沿ったホームページを提案してくれる業者を選びましょう。

会社によって異なる料金設定

クリニックのホームページ制作の料金は会社ごとに異なります。初期費用が一括でかかる場合が多く、その後は月々のサポートや維持費が発生します。

一部の会社では初期費用が0円となっている場合があり、その場合、契約内容の確認が大切です。

なぜなら、管理・運営を任せることが条件となり、契約年数に縛りがある場合があるからです。

また、修正対応が遅かったり、管理費用だけ取られたりするケースも存在します。

重要なのは「安いから」「高いから」と値段だけで判断せず、信頼できるサイトを作り、適切に管理できるかどうかです。コストと品質のバランスを考えましょう。

また、制作会社を選ぶ際には、最低でも3社以上の複数の会社から見積もりを取り、予算に応じた制作会社を選びましょう。

制作担当やチェック体制が整っているか？

ホームページの質を決めるのに、制作担当者やチェック体制が整っているかどうかが重要です。依頼する会社の体制を確認しておきましょう。

ホームページの内容は、クリニック側で用意する方法と、制作会社が提案する方法があります。もし、開業準備で忙しいなら、制作会社が用意するスタイルが適しています。

また、サポートの内容や範囲も会社ごとに異なるため、ニーズに合った制作会社選びが重要です。

ホームページは公開後もサイトのパフォーマンスに影響を与えるため、更新やメンテナンスが必要です。自院での対応が難しい場合は、運用代行ができる会社を選ぶとよいでしょう。

SEOコンサルティングのサポートがあるか

ホームページは、ただ作成しただけでは、存在に気づいてもらえず、見てもらえない可能性があります。

クリニックや病院のように、地域に根ざした役立つ情報を提供したい場合は、単にコンテンツを充実させるだけでなく、SEO（検索エンジン最適化）やMEO（地域検索最適化）の対策が必要です。

SEOやMEO対策により、検索結果の上位に表示され、より多くの方にみてもらえるウェブサイトになります。

しかし、検索結果の上位に表示させるには、適切なキーワード選定、コンテンツの質と構造の最適化など、専門的な知識と技術が必要です。

ホームページ作成を依頼する際は、事前にSEOコンサルティングのサポートがあるかどうかを確認しておきましょう。

クリニックのホームページ作成依頼時の注意点は？

クリニックのホームページ作成を外注する際、注意すべきポイントを3つ紹介します。

• 注意点1：費用は長期的に見る
• 注意点2：維持・管理の内容を確認
• 注意点3：デザインはきちんと打ち合わせ

本記事では、これらのポイントに焦点を当て、クリニックのホームページ制作における注意点を詳しく解説します。

注意点1：費用は長期的に見る

クリニックのホームページ制作をする場合、コストは長期的な視点で考慮しましょう。なぜなら、初期制作費が安くても、管理費が高いなど長期的にみると割高な場合があるからです。

例えば、以下のように支払形態の異なる2社を比較してみましょう。

	支払い形態	1年目	2年目	3年目	支払い合計
A社	制作費：0円管理費：月4万円	48万円	48万円	48万円	144万円
B社	製作費：50万円管理費：月1万円	62万円	12万円	12万円	86万円

1年目だけで見ればA社の方が安く、お得に感じます。しかし、2年目、3年目と契約を続けると、総支払額には大きな差が出てきますね。

初期費用の安さは魅力的です。しかし、長期にわたってかかる費用を考慮し、制作会社を選ぶようにしましょう。

注意点2：維持・管理の内容を確認

ホームページの作成依頼時には、維持・管理の内容も事前に確認しておく必要があります。自分たちで更新可能な部分や、外注しないといけない部分などを明確にしておきましょう。

• 更新担当者：自社でするか、外注するか。両方で分けるか。
• 更新範囲：全面的に変更。一部分のみ定期的に更新。ブログのみ更新。お知らせのみ更新など。

更新を外注する場合、追加の費用がかかります。ホームページ制作と同時に更新の依頼も考えるなら、業者にその旨を先に伝えておきましょう。

また、自院で更新を行う場合、担当者の技術力（HTMLの知識、画像の加工能力、WordPressの管理能力など）も考慮する必要があります。

注意点3：デザインはきちんと打ち合わせ

デザインは、集客に影響を与える可能性があるため、制作会社に完全に任せるのは避けるべきです。

明確なデザインイメージを持って依頼すれば、修正の手間が省け、費用を抑えられるでしょう。一般的に、制作会社は修正を想定し、高めに見積もりを作成しているのです。

クリニックのホームページ制作において、デザインは非常に重要です。制作会社に全てを任せず、デザイン見本を確認し、必要に応じて修正をいれましょう。

クリニックのホームページ作成費用の補助金は？

クリニックのホームページを作成する際の費用を軽減したいと考えているなら、国や地方自治体の補助金の活用を考えてみましょう。

本記事では以下の3つの補助金について解説しています。

• IT導入補助金
• 持続化補助金
• 事業再構築補助金

順番にみていきましょう。

IT導入補助金（サービス等生産性向上IT導入支援事業費補助金）

「IT導入補助金」は、中小企業や小規模企業の業務効率化や売り上げ向上を目的とした補助金です。

ホームページ作成、クラウドツール、業務用ソフトウェアの導入など、ITツールサービスにかかる費用の一部を補助する制度です。

補助される金額は、事業の規模や内容によって異なります。

	最大補助額	補助率	申請方法
IT導入補助金（通常枠）	5〜450万円	1/2以内	電子

持続化補助金（小規模事業者持続化補助金）

「持続化補助金」は、小規模事業者の経営を支援する制度です。ホームページ制作などの販路拡大に関連する経費の一部が補助されます。

ただし、申請できるのは、通常枠または特別枠（賃金引上げ枠、卒業枠、後継者支援枠、創業枠など）の中から1つの枠のみとなります。

	補助額	補助率	申請方法
持続化補助金	50〜200万円	2/3（賃金引き上げ枠のうち赤字事業者3/4）	電子または郵送

事業再構築補助金

事業再構築補助金は、ウィズコロナ・ポストコロナの経済社会の変化への対応を支援するための補助金です。

新しい分野への進出、事業転換、業種や業態の変更、ホームページ制作に関連する経費など、積極的な事業再構築を目指す企業の支援に使われます。

支援には、通常枠・大規模賃金引上げ枠など合計6つあり、補助金額は枠ごとに異なります。

	補助額	補助率	申請方法
事業再構築補助金	100万円〜1億5,000万円	1/3〜3/4	電子

まとめ

クリニックのホームページ制作にかかる費用について解説してきました。

作成費用の相場は30〜50万円で、業者選びは慎重に行う必要があります。

医療広告には、厳しいガイドラインがあるため、医療系に強い制作会社を選び、過去の制作実績も確認しましょう。

料金設定や内容は会社ごとに異なるため、必ず、複数の業者から見積もりをとってください。

初期費用が安いからと言う理由だけで選ぶのではなく、長期的にかかる費用や、デザイン性など、コスパと品質の両方を考慮した会社を選びましょう。

ホームページがあれば、クリニックの認知度と信頼性が高まります。ユーザー目線のわかりやすいホームページを制作し、多くのユーザーの信頼を得て来院へとつなげましょう。