トピッククラスターモデルでSEOに有利なサイト作成を！基礎や作成のコツを解説

「トピッククラスターとは何か？」

「トピッククラスターはどう使うのか？」

SEO対策をしていると、トピッククラスターという言葉をよく耳にします。しかし、実際のところ何を指すのかわからない方も多いでしょう。

SEO対策において、トピッククラスターの設定は非常に重要です。

そこで、本記事では、トピッククラスターモデルの基礎、作成方法、注意点について解説しています。

トピッククラスターについて理解を深めようと考えているWEB担当者の方に、特におすすめの内容です。ぜひ本記事を参考にして、より効果的なSEO対策を進めてください。

トピッククラスターモデルとは？

トピッククラスターモデルとは、ウェブサイトの情報を整理する方法です。ユーザーと検索エンジンがウェブサイトの内容を理解し、評価しやすくするためのものです。

1つの幅広いトピック（ピラーコンテンツ）と、それに関連する具体的なトピック（クラスターコンテンツ）を組み合わせます。ユーザーにとって価値のあるコンテンツとなり、同時に検索エンジンの評価も向上するのです。

本章では「トピッククラスター」「ピラーコンテンツ」「クラスターコンテンツ」について詳しく解説しています。理解を深め自社サイトに取り入れていきましょう。

トピッククラスター

トピッククラスターは、ウェブサイトのコンテンツを効果的に整理する方法で、SEO評価を高める戦略の一つです。

ウェブサイトの中の関連する記事をグループにし、それらの記事をリンクでつなげれば、全体の内容が関連していると検索エンジンに認識させられます。

トピッククラスターは、中心となるピラーコンテンツと、それを補足するクラスターコンテンツから構成されています。これらをうまく組み合わせれば、上位表示されるようになるでしょう。

トピッククラスターは、特定のキーワードだけでなく、全体のトピックに焦点を当てたSEOの戦略です。コンテンツの質を向上させ、サイトの構造を効果的に整理できるでしょう。

ピラーコンテンツ

ピラーコンテンツは、ピラーページともよばれており、トピック全体の中心となる「まとめ記事」のようなものです。「無添加」「海外旅行」などのビッグキーワードをターゲットにします。

例えば、「海外旅行」というメインキーワードで検索したユーザーは「海外旅行 保険」「海外旅行 持ち物」など、様々な疑問を持っているかも知れません。ユーザーの疑問を解決できる情報を広範囲にわたって取り扱ったページがピラーコンテンツです。

ピラーコンテンツは、ユーザーが求めている情報を一か所にまとめて、様々な質問や問題に答える役割を果たします。検索エンジンはそのページを高く評価するため、SEOの効果も高まるでしょう。

クラスターコンテンツ

クラスターコンテンツとは、特定のトピックに関連した個別の記事を指し、ピラーコンテンツの内容を詳しく補足する役割を持ちます。

例えば「無添加 お菓子 ギフト」や「海外旅行 持ち物 女子」など、ピラーコンテンツのキーワードを更に詳しくした複合語をキーワードとして狙います。

ピラーページでは広範囲の情報を浅く扱いますが、クラスターページでは関連するキーワードについて深く、具体的に解説します。ユーザーは自分の求めている情報をより詳細に得られるため、ウェブサイトのSEO効果も高まるでしょう。

トピッククラスターモデルのメリットは？

トピッククラスターモデルの導入には、以下のメリットがあります。

• サイト構成がわかりやすい
• ロングテールキーワードで上位表示戦略がしやすい
• 関連する記事の評価を高め網羅性を高める事ができる

どのメリットも、SEO戦略の強化に効果的です。各メリットについて、本章で詳しく解説していきましょう。

メリット1:サイト構成がわかりやすい

トピッククラスターは、サイトのコンテンツを関連性に基づいてリンクで結び、整理する方法です。

トピッククラスターが実施されているサイトは、検索エンジンのクローラーが巡回しやすく、関連性の高い記事が伝わりやすくなります。そのため、SEO効果も高まるでしょう。

トピッククラスターにより整理されたサイトは、ユーザーも関連記事へのアクセスがしやすくなり、ストレスなく目的のページに辿り着けます。

トピッククラスターの導入により、情報の探しやすさ、読みやすさ、サイトの評価が向上し、結果的にSEO効果が期待できるでしょう。

メリット2:ロングテールキーワードで上位表示戦略がしやすい

ロングテールSEOは、2語以上で構成される複合キーワードを使ったSEO施策です。検索ボリュームは少ないものの、競合が少ないため上位表示が目指しやすく、一定のアクセス数が期待できます。

さらに、一般的なキーワードに比べ、ユーザーの意図が明確なため、ターゲットユーザーの特定がしやすいです。

ロングテールSEOを使ってクラスターページを制作し、ピラーページにリンクさせ、さらに、売上に直結するキラーページへと誘導しましょう。

ウェブサイト内で移動しやすくなると、コンバージョンにつながりやすくなります。そのため、ロングテールSEOとトピッククラスターは非常に相性が良いと言えます。

ページをしっかりと作り込み、ウェブサイト内の導線を整えれば、ドメインが強くなくても上位表示される可能性が高まるでしょう。

メリット3:関連する記事の評価を高め網羅性を高める事ができる

トピッククラスターとは、関連する記事をグループ化する方法です。

SEOでは、関連する情報をしっかりと提供しているかが重要な評価ポイントとなります。ピラーコンテンツが評価されると、内部リンクでつながる他のコンテンツの評価も上がるでしょう。

トピッククラスターの導入により、メインのキーワードだけでなく、関連するキーワードのコンテンツの整理が可能です。ユーザーが抱える問題の解決策が見つかりやすくなり、サイトの使いやすさも向上するでしょう。その結果、検索エンジンの評価にもつながります。

トピッククラスターモデルを作る手順は？

トピッククラスターについて解説してきました。基本的な概念は、つかめましたでしょうか。本章では、トピッククラスターモデルを作る手順を解説します。

トピッククラスターは以下の5ステップで完成します。

1. ステップ1：ピラーコンテンツのキーワードを決める
2. ステップ2：クラスターコンテンツのキーワードを決める
3. ステップ3：クラスターコンテンツを作成する
4. ステップ4：ピラーコンテンツを作成する
5. ステップ5：内部リンクで紐づける

ステップ１：ピラーコンテンツのキーワードを決める

ターゲットとするユーザーを考慮して、ピラーコンテンツのキーワードを決定します。ユーザーが検索する可能性のあるビッグ・ミドルキーワードから選び、最終的に上位表示させたいトピッククラスターのキーワードを考慮して選びましょう。

例えば「無添加 お菓子」や「30代 転職」といった具体的なキーワードを設定すれば、サイトへの訪問や購入に繋がりやすくなります。

その際、自分のサイトの状況や競合するサイトと比較して、適切な検索ボリュームを持つキーワードを選んでください。特に新しいサイトの場合、検索ボリュームが1万以上のキーワードは避け、5,000以下を目安にしましょう。

ステップ2：クラスターコンテンツのキーワードを決める

クラスターコンテンツのキーワードの設定は、親記事のキーワードに関連したロングテールキーワードを選びます。ピラーコンテンツで設定したキーワードの複合語を使うと良いでしょう。

例えば「無添加 お菓子 ギフト」や「30代 転職 未経験」などが考えられます。

クラスターコンテンツを決める際は、各種SEOツールを活用して、キーワードの洗い出しを行ってください。この工程を適当に進めると、キーワードカニバリゼーションが起き、トピッククラスターやドメイン全体の評価が下がる可能性があります。

もし、既にカニバリが起きている場合は対策が必要です。カニバリの対策については、以下の記事を参考にしてください。

▶︎カニバリゼーションの記事にリンク

ステップ3：クラスターコンテンツを作成する

キーワードを決定したら、次はコンテンツの作成です。重要なのは、ピラーコンテンツよりも先にクラスターコンテンツを作成することです。

クラスターコンテンツは、ピラーコンテンツの一部を深く掘り下げた内容になるため、より詳細な情報を提供します。1記事1キーワードで検索意図に見合ったコンテンツを作りましょう。

クラスターコンテンツを先に作成しておくと、ピラーコンテンツに内部リンクを一度に貼れるため、効率的に作業が進められます。

ステップ4：ピラーコンテンツを作成する

ピラーコンテンツは、クラスターコンテンツが揃った時点で作成し始めましょう。

先に作ったクラスターコンテンツの要約を、それぞれの見出しに合わせて記述します。これだけで、ピラーコンテンツの記事の大部分が完成します。

導入文やまだ足りないポイントなどがあれば追記し、ピラーコンテンツを完成させましょう。

ステップ5：内部リンクで紐づける

ピラーコンテンツとクラスターコンテンツが完成したら、内部リンクで結びます。

まず、ピラーコンテンツの各見出しに対応するクラスターコンテンツへのリンクを設置します。次に、クラスターコンテンツからもピラーコンテンツへリンクを設置しましょう。これで、トピッククラスターの完成です。

ただし、内部リンクを設置する際には、ページ間の関連性に注意が必要です。関連性の低いページ同士をリンクすると、ユーザビリティが損なわれ、SEO評価が下がる可能性があります。特に、既存のコンテンツを整理して新しいトピッククラスターを作成する場合は注意が必要です。関連性の低いページ同士のリンクが発生しやすくなるため気をつけましょう。

ユーザーが「もう少し詳しく知りたい」と思うタイミングで内部リンクがあると、効果的な内部リンクになります。

トピッククラスターモデルを作る時のコツは？

トピッククラスターモデル作成時に、特に注意しておきたいポイントが2点あります。

• 先にピラーコンテンツから考える
• クラスターコンテンツから高評価を狙う

順番に説明していきます。

コツ1：先にピラーコンテンツから考える

トピッククラスターを作る際は、必ず、ピラーコンテンツを先に考えましょう。

SEO対策では、キーワード選定が基本的な考えであるため、クラスターコンテンツから考える方もいます。しかし、トピッククラスターの場合、ピラーコンテンツが中心です。

ピラーコンテンツを木の幹、クラスターコンテンツを枝葉部分と考えると構造がわかりやすいです。木の幹がなければ枝葉が生えないのと同じで、まず最初に核となるピラーコンテンツを選定しないと、クラスターコンテンツの作成はできません。

コツ2：クラスターコンテンツから高評価を狙う

クラスターコンテンツの評価が上がると、連動してピラーコンテンツの評価も向上します。SEOでは、クラスターコンテンツで高評価を目指すのも一つの戦略です。

理想は、トピッククラスターの中心であるピラーコンテンツの評価向上です。しかし、ピラーコンテンツはビッグキーワードである場合が多いため、いきなり上位表示を狙うのは難しくなります。そのため、まずはクラスターコンテンツで細かなニーズに対応し、上位表示を目指しましょう。

クラスターコンテンツの評価が上がれば、関連するピラーコンテンツや他のクラスターコンテンツの評価も上がります。

このように、トピッククラスター全体の評価を高める方法も考えていきましょう。

トピッククラスターモデルに役立つ無料ツールは？

ピラーコンテンツやクラスターコンテンツのキーワード選定に役立つ無料ツールを紹介します。

• ピラクラ
• ラッコキーワード
• キーワードプランナー

各ツールについて説明します。ご自身の必要に応じて、最適なツール選びの参考にしてください。

ピラクラ

キーワードをピラーコンテンツにするか、クラスターコンテンツにするか迷った際には「ピラクラ」が便利です。

使用方法は、ピラーコンテンツに設定済みのキーワードと追加予定のキーワードを入力するだけです。ボタン1つで、ピラーページに組み込むか、クラスターページとして分離するかがわかります。

トピッククラスターモデルの概念はわかってはいても「ピラーとクラスターをどう分けるか」「2つのキーワードを別ページで分けるとカニバリが起きるのでは？」と悩む方におすすめのツールです。

▶︎公式サイト：https://www.tsuyoshikashiwazaki.com/tools/pillar-or-cluster/

ラッコキーワード

ラッコキーワードは、キーワードリサーチをサポートする無料ツールです。指定したキーワードを入力して検索すると、関連するサジェストキーワードが一覧表示されます。

ピラーコンテンツのキーワードから、クラスターコンテンツのキーワードを発見するのに役立つでしょう。

例えば、「SEO対策」で検索すると、「SEO対策 キーワード」「SEO対策 やり方」「SEO対策 費用」などの複合語と合わせたキーワードが表示されます。

ロングテールキーワードやサジェストワードを探す時に便利なツールです。クラスターコンテンツのキーワード選びに悩んだら、ぜひラッコキーワードを参考にしてください。

▶︎公式サイト：https://related-keywords.com/

キーワードプランナー

キーワードプランナーは、Googleが提供するツールで、Googleアカウントの登録が必要になります。

キーワードの月間検索ボリュームや競合性など、SEOに重要な情報を把握し、効果的なキーワードを発見するのに役立ちます。

例えば、あるキーワードの検索ボリュームが高く、競合性が低い場合、そのキーワードはSEOで狙いやすいと判断できるでしょう。

サジェストワードの中から、SEOで狙いやすいキーワードを見つける機能は、非常に便利なため、積極的な利用をおすすめします。

まとめ

トピッククラスターモデルは、ウェブサイトの情報を整理し、検索エンジンでの評価を上げる方法です。

本記事では、トピッククラスターモデルの基本から、ピラーコンテンツとクラスターコンテンツの選び方、キーワード選びのツールについて解説してきました。

トピッククラスターモデルを作成する際の手順は重要です。

1. ピラーコンテンツのキーワードを決める
2. クラスターコンテンツのキーワードを決める
3. クラスターコンテンツを作成する
4. ピラーコンテンツを作成する
5. 内部リンクで紐づける

重要なポイントは、ピラーコンテンツを最初に考えるものの、コンテンツの作成はクラスターコンテンツから始めることです。

検索エンジンとユーザーのニーズを満たすために、トピッククラスターモデルを効果的に使用し、質の高いコンテンツを作成しましょう。