SEO検索順位とクリック率(CTR)の関係は?確認方法や改善策を解説
「CTRについて詳しく知りたい」
「CTRってどのように扱う指標?」
SEOの検索順位とCTRの関係性はよく知られています。しかし、CTRが実際に何を示し、どのようにすれば最適な指標として活用できるのか、まだ把握できていない方も多いでしょう。
本記事では、SEOとクリック率の関係や確認方法、改善策をわかりやすく解説しています。
クリック率を向上させたいと考えている方に、特に読んで頂きたい内容です。
ぜひ最後までご覧ください。
クリック率(CTR)とは?
CTRとは「Click Through Rate」の略で、表示された広告や検索結果に対して、何回クリックされたかの割合を示すものです。
表示された回数(インプレッション数)に対するクリック数の比率で算出されます。
SEOや広告戦略において、この数値は非常に重要です。高いCTRはユーザーの関心や広告の効果を示すものとして評価されています。
本章では以下について解説しています。
- CTRの計算方法
- CTRが大切な理由
順番にみていきましょう。
CTRの計算方法
CTR(クリック率)は、クリックされた回数を表示回数で割り、その結果を100倍にして計算します。
- CTR(クリック率)= クリック数 ÷ インプレッション数(表示回数)× 100
例えば、自分のサイトが検索で300回表示され、その中から30回クリックされた場合、CTRは10%です。
- 30÷300×100=10%
つまり、100人中10人がクリックしたことを意味します。CTRは、広告やサイトがどれだけ人気があるかを示す数字です。
高いCTRが大切な理由
CTRは、検索結果からサイトがクリックされる割合を示します。CTR値が高いと、多くの方がそのサイトに興味を持っていると言えるでしょう。
ただし、検索結果に表示されるだけでは意味はありません。ユーザーが実際にクリックしてサイトを訪れるのがSEOの目的です。
CTRが高ければ魅力的なサイトとみなされ、Googleからの評価があがるでしょう。そのため、CTRは検索順位向上にも影響すると言われています。
検索順位が決まる仕組みは?
SEOに取り組む中で「どのようにGoogleの検索順位が決まるのか」と気になる方は多いでしょう。
本章では、Webページが公開されてから検索順位が決められるまでのステップを解説します。
- Googleのクローラーがサイトを巡回する
- Googleのデータベースにインデックスされる
- Googleが検索順位を決める
検索順位を決める仕組みを知れば、SEOの理解が深まるでしょう。
Googleのクローラーがサイトを巡回する
Googleのクローラーは、ウェブサイトを自動的に巡回し、情報を収集します。サイトが新しく公開された際、すぐに検索結果に表示されないのは、クローラーがまだ情報を収集していないためです。
クローラビリティ(クローラーの巡回性)が高いと、巡回頻度も早まり、検索結果への反映も速くなります。
効果的な対策としては、以下が挙げられます。
- 質の良い記事の作成
- GoogleサーチコンソールよりXMLサイトマップの提出
- 関連ページへの内部リンクの設置
- モバイルフレンドリーなサイト構造の実施
- Webサイトの読み込み時間を短縮する
さらに、クローラーに内容を正確に伝えるために、画像だけではなく、テキストを適切に組み込み、クローラーが認識しやすいサイトを作成しましょう。
Googleのデータベースにインデックスされる
Googleのデータベースにクローラーが収集した情報が保存されることを「インデックスされる」と呼びます。
検索エンジンが内容を適切に解釈するためには「インデックス最適化」が必要です。
具体的な方法としては以下が挙げられます。
- メールフォームなどSEO観点から評価の低いページはnoindexタグで非表示にする。
- 似た内容のページは1つにまとめる。
- タイトルやディスクリプション(説明文)には、キーワードを含める。
検索エンジンが正確に内容を把握できるよう工夫し、Webページが検索結果に適切に表示されるようにしましょう。
Googleが検索順位を決める
Googleの検索順位を決める要素は200以上と言われ「記事の質」「新しさ」「権威性」などが基準とされます。
検索のルールやアルゴリズムの詳細は公開されていないものの、Googleは「ユーザーのニーズに応える高品質なコンテンツ」を一貫して重視しています。
さらに、このアルゴリズムは頻繁に変更されるものの、良質な内容が上位表示される基本的な方針は変わりません。
Googleの検索順位を上げるためには、読者のための良質な記事の提供が最も重要です。
SEO検索順位別クリック率の関係は?
2021年のseoClarityの調査によると、日本のGoogle検索結果でのクリック率は以下の通りでした。
順位 | クリック率 | 順位 | クリック率 |
1 | 13.94% | 11 | 1.03% |
2 | 7.52% | 12 | 1.00% |
3 | 4.68% | 13 | 1.07% |
4 | 3.91% | 14 | 1.34% |
5 | 2.98% | 15 | 1.65% |
6 | 2.42% | 16 | 2.19% |
7 | 2.06% | 17 | 2.54% |
8 | 1.78% | 18 | 2.83% |
9 | 1.46% | 19 | 2.91% |
10 | 1.32% | 20 | 2.85% |
(参考:seoClarity CTR Research Study)
データから、1位の検索結果は2位の約2倍、3位の約3倍の訪問者数が期待できます。
実際、検索結果に表示された10位までのページは約40%、20位までのページは約60%がクリックされると言われています。
しかし、検索結果の上位が、必ずしも高いクリック率をもつわけではありません。実際には16〜20位のクリック率は7〜15位よりも高いことが、表からもわかります。
クリック率はランキング要因なのか:Googleの見解
SEOでは「Googleの検索ランキングにクリック率は影響するのか」とよく議論されています。
Googleは2014年に、クリック率が直接的なランキング要因ではないと明言しました。
参照:海外SEO情報ブログ – Googleのマット・カッツがあんな質問、こんな質問、どんな質問にも答える at #SMX Advanced 2014
しかし、2019年のSearch Engine Landの取材での回答から、Googleがパーソナライズ検索やアルゴリズムの評価、機械学習のデータにクリック率を利用していることが伺えます。
以前にコメントしたように、パーソナライゼーション、評価目的、トレーニングデータなど、さまざまな方法でインタラクションを使用しています。私たちが長い間言ってきたこと以外に、ここで共有すべき新しいことやそれ以上のものは何もありません。
引用元:Search Engine Land –Google’s CTR answer just what you’d expect, and this is why SEOs go bananas
※Google翻訳で翻訳した内容を掲載しています。
クリック率が、直接のランキング要因として影響があるかは確かではないものの、間接的に影響する可能性は高のではないでしょうか。
SEOでクリック率をあげる方法は?
SEOを成功させるためには、高いクリック率(CTR)が重要だと前述してきました。
本章ではCTRを高める効果的な3つの方法を紹介しています。
- ページの内容が分かるような端的なタイトル
- メタディスクリプションで内容を端的に説明する
- 強調スニペットに掲載されると効果大
それぞれの方法を詳しく見ていきましょう。
方法1:ページの内容が分かるような端的なタイトル
クリック率を上げるためには、タイトルの最適化は欠かせません。なぜなら、タイトルは、ユーザーがサイトにアクセスするかどうかを判断する最初のステップだからです。
タイトルを最適化させるためのポイントが3つあります。
- 疑問形のタイトルを使用する
- 数字を取り入れ、具体性と説得力を上げる
- 対策キーワードを導入し、ユーザーの関心を引く
クリックスルー率をタイトル形式別に調査したところ、、疑問形のタイトルでは15.5%、そうでないタイトルでは16.3%でした。この結果から、疑問形のタイトルは、クリックスルーされる割合が減少するとわかっています。
(参照:Backlinko – Here’s What We Learned About Organic Click Through Rate)
タイトルを設定する際は、上記のポイントを踏まえて、ユーザーの求める情報やニーズをしっかり把握し、それをもとに選びましょう。
方法2:メタディスクリプションで内容を端的に説明する
メタディスクリプションは、ページの内容の簡潔な説明として、ユーザーが検索結果で最初に目にする文章の一つとなります。
デスクトップで120文字、モバイルでは50文字以内でコンパクトに情報を伝えるように設定しましょう。
メタディスクリプション作成時のポイントが3つあります。
- ワードを適切に取り入れる
- キーワード羅列を避ける
- ページの主旨を正確に反映させる
上記のポイントを踏まえ、効果的なメタディスクリプションを完成させましょう。
ただし、メタディスクリプションは、常に検索結果にそのまま現れるわけではありません。Googleは時々、テキストの中から自動的に表示内容を決定する場合もあると覚えておきましょう。
方法3:強調スニペットに掲載されると効果大
強調スニペットとは、Google検索結果の上部に、質問の答えを強調表示する特別なボックスのことです。
適切なSEO対策を行えば「0位」に表示される可能性が高まります。強調スニペットにより、より多くのユーザーからのアクセスが期待できるでしょう。
Ahrefsの調査に基づく、クリック率(CTR)は以下の通りです。
- 通常の検索で1位のページ:26%
- 強調スニペット:8.6%
- 強調スニペットの下のページ:19.6%
(参考:Ahrefs’ Study Of 2 Million Featured Snippets: 10 Important Takeaways)
強調スニペットのCTRにより、1位のページのCTRを引き下げているようですね。
強調スニペットに掲載されれば、元々のランキングが低いページでも、上位を狙えるチャンスが広がるでしょう。
掲載順位はGoogleサーチコンソールで確認
Googleサーチコンソールは、SEO対策において必須の無料ツールです。このツールを使用すると、以下を簡単に確認できます。
- サイトの平均掲載順位
- クエリの掲載順位
- ページの掲載順位
- デバイスの掲載順位
確認方法は、以下の通りです。
- 管理画面開く
- 「検索パフォーマンス」をクリック
- 「検索結果」を選択
- 「平均CTR」「平均掲載順位」などを選択
ユーザーがどのキーワードで検索したか、その結果の順位についても確認可能です。まだ導入していない方は、ぜひ登録を検討してみてください。
まとめ
SEOにおけるクリック率(CTR)の関係性や確認方法、改善策について解説してきました。
CTRは、ユーザーの関心や広告効果を反映する指標であり、SEOの成功のためには欠かせない要因です。
検索順位は、Googleによって決定されます。そのため、自社サイトはGoogleクローラーから評価されなければなりません。
検索順位を向上させ、CTRを最大化するためのポイントは以下の7つです。
- 高品質なコンテンツ制作
- GoogleサーチコンソールにてXMLサイトマップの登録
- 関連するコンテンツ間での内部リンクの実施
- モバイルフレンドリーなサイトデザインの採用
- Webサイトの読み込み時間の短縮
- タイトルでページの内容を明確に示す
- メタディスクリプションを用いて内容を簡潔に説明
Googleはユーザーファーストな考え方を持っています。そのため、ユーザーにとって価値のあるコンテンツを提供し、検索順位とCTRの両方を向上させましょう。本記事を参考に、訪問者数を増やすための魅力的なページを作り上げてください。